「魂動デザイン」に基づく都会的なラインアップを特徴とする自動車メーカーのマツダが、なぜか「東京アウトドアショー2024」にブースを出展していた。マツダのクルマでアウトドアに出かけるというイメージはあまりないのだが、どういう風の吹き回し?

  • 東京アウトドアショー2024のマツダブース

    マツダがアウトドアに参入?

クルマの楽しみは人それぞれ

マツダはたくさんのSUVを取りそろえる自動車メーカーだが、クルマの雰囲気はどちらかというと都会的で、マツダのSUVで悪路を走破するとか、キャンプに出掛けるといったシーンはイメージしづらい。本当の森林よりも、コンクリートジャングルにたたずんでいた方が絵になるクルマが多いと思うのだ。

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    マツダ車は大自然の中で乗ってもカッコいいのか(写真は「CX-60」)

そんなマツダが、なぜアウトドアの博覧会に出展しようと考えたのか。マツダブースで担当者に話を聞いたところ、同社が2023年に発表した新しいブランドパーパス「前向きに今日を生きる人の輪を広げる」に関係のある取り組みなのだという。これまでは「クルマそのもののPR」に力を注ぎがちだった同社だが、クルマに乗る人はドライビングのみに楽しみを見出しているのではなく、「クルマを使って楽しむ」人たちもたくさんいることを踏まえ、東京アウトドアショーへの初出展を決めたそうだ。

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    ブースのテーマは「瀬戸内」で楽しむアウトドア。マツダは広島を本拠とする自動車メーカーだ

マツダ車にモノは積めるのか!

展示車両を見ていると、マツダのクルマは小さなモデルでもけっこう荷物が積めるということがわかってきた。同社の2人乗りスポーツカー「ロードスター」でさえも、ソロキャンプをするくらいの荷物は積めてしまうというのが同社のメッセージだ。

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  • 「ロードスター」にはソロキャンプには十分な量の荷物が積める

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  • コンパクトSUV「CX-30」の荷室には2台の自転車を積載可能。自転車をクルマで運ぶ場合は、屋根の上にキャリアを取り付けるという方法もあるが、これだと雨に濡れてしまったり、ルーフトップテントを取り付けられなかったりといったデメリットがある。車内に自転車を積めるのであれば、そのあたりは問題ない

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  • 「CX-5」でトレーラーを牽引し、4人でキャンプに出掛けるイメージの展示車両。トレーラーの下の部分に荷物をたっぷり積んで出かけて、夜はテントに2人、車内に2人が就寝する想定だ。「トレーラーヒッチ」(何かを牽引するためのクルマ側の設備)を純正オプションとして用意しているのは、このクラスのクルマだとCX-5だけだとマツダ担当者は説明していた。写真のトレーラーは軽いタイプで、牽引するのに特別な免許は不要(普通免許で引っ張れる)とのこと

担当者によれば、マツダ車の「いいところ」は「長距離を乗っても疲れないところ」であるとのこと。アウトドアのアクティビティーを楽しむために遠出をするにしても、運転で体力・気力をそこまで持っていかれることがないので、目的地でも存分に楽しめるというのが同氏の主張だ。マツダ車にはディーゼルエンジンをラインアップしている車種も多いので、燃費の面でも遠出に向いているという。

展示車両の付属品、例えばテントや何かは社外品が多かった。マツダの純正アクセサリーや用品で選べるアウトドアグッズはそんなに種類が多くないようだ。今後は品ぞろえを増やしていく予定なのか聞いてみると、そのあたりも含めて来場者の反応を見てみたいとのことだった。