筑豊電気鉄道は3日、国土交通省九州運輸局へ鉄道旅客運賃の上限変更認可申請を行ったと発表した。この中で、今後の設備投資についても説明し、2026年度から新型車両を導入する方針であることも明らかにしている。

  • 筑豊電気鉄道の車両3000形

鉄道旅客運賃の上限変更認可申請に関して、乗務員・技術員確保に向けた待遇改善や、安全の維持に向けた投資を行うための収支改善策として、上限運賃を平均11%、適用運賃を平均5.6%引き上げる考えを示した。申請が認可されれば、今年9月から改定運賃を適用するとのこと。黒崎駅前~熊西間(1区)の適用運賃(予定)は220円で現行運賃より10円値上げ、黒崎駅前~筑豊直方間(7区)の適用運賃(予定)は460円で現行運賃より20円値上げとなる。

運賃改定後の見通しとして、2025年度からの3か年で「車両・その他対策」として141億円の設備投資を行う計画も発表した。現在運用している車両のうち、3000形において主要な部分を保守する部材が製造中止となり、調達が難しいことから、新型車両の導入に踏み切るとしている。

導入する新型車両は低床式で、高齢者や車いす・ベビーカー利用者でも乗降りしやすいバリアフリー対応車両になるという。電力回生ブレーキを搭載することで、従来と比べて消費電力も大幅にカットできる。導入費用は1編成あたり3億8,000万円とのこと。