広島電鉄は、2024年春に営業運転を終え、間もなく引退を迎える京都市電からの移籍車両1900形「1902号・1903号」の引退イベントを行うと発表した。2両の「さよなら運行」をはじめ、京都市電車両全15両を千田車庫に並べての撮影会を開催する。

  • 京都市交通局から広島電鉄へ移籍した1900形全15両のうち、1902号・1903号の2両が引退。1902号の愛称は「桃山」

1900形は、京都市電の営業終了を受け、1977年以降に計15両が京都市交通局から広島電鉄へ移籍。京都にちなんだ愛称(公募で決定)を各車両に命名し、長きにわたり親しまれてきた。車両の堅牢さ、運転や整備のしやすさなどから、移籍後も約45年間、1両も引退することなく全15両が運行していたが、車両の代替にともない、1902号(愛称「桃山」)・1903号(愛称「舞妓」)の2両が役目を終え、移籍した1900形の中で初めて引退する。

「さよなら運行」は、記念ヘッドマークを掲出した上で7月6・7・13日に実施。1902号は11時12分、1903号は14時12分に江波電停を発車し、それぞれ横川駅電停まで往復する(1902号は江波電停に12時9分着、1903号は15時9分着)。通常の営業として運行するため、誰でも乗車可能だが、電車の運行状況、車両の状態、悪天候・災害時など、都合により内容の一部変更または運行中止の可能性がある。

  • 引退する1903号の愛称は「舞妓」

  • 1902号・1903号は2024年春に営業運転を終えた

千田車庫での撮影会は7月14日に2回開催。京都市電車両全15両を一堂に並べて撮影(記念ヘッドマーク付き)できるほか、限定ノベルティが付属する。10時30分からの部は参加費1万円、12時からの部は参加費1万5,000円(各部とも大人・こども同額)。12時からの部に限り、1902号・1903号の吊り革を記念品として持ち帰ることが可能。車内部品の入札も行われ、落札品は「その場で取り外しのうえ、落札者にお持ち帰りいただきます」とのこと。イベントプラットフォーム「Peatix」の専用ページにて、6月28日15時から先着順で参加申込みを受け付ける。