日本テレビ系大型特番『24時間テレビ47』(8月31日~9月1日)のテーマが、「愛は地球を救うのか?」に決定した。20日、総合司会を務める水卜麻美アナウンサーが、『ZIP!』で発表した。

『24時間テレビ』

1978年に第1回が始まった『24時間テレビ』は、昨年まで「愛は地球を救う」を掲げて放送され、46年間で総額433億64万3146円を集めたが、昨年、系列の日本海テレビで、寄付金の着服が発覚。この不祥事を受け、約半世紀の間、続いてきた番組タイトルの意味、チャリティーの本質を見つめ直す決意を示すテーマとして、「愛は地球を救うのか?」を設定した。

チャリTシャツのデザインを手掛けたのは、スタジオジブリ宮崎吾朗監督。今年のテーマ「Will Love Save the Earth?(愛は地球を救うのか?)」をイラストにした。

総合司会は14年連続の羽鳥慎一と、11年連続の水卜アナがタッグ。例年4~5月にはメインパーソナリティーが発表されているが、そのほかの出演者については随時発表される。

■吉無田剛総合プロデューサー コメント

「今年、24時間テレビを放送して良いのだろうか?」…昨年の放送が終了し、翌年の準備を始めた矢先のことでした。「募金の着服」という不正行為が発覚。多くの方の善意で成り立っている根幹が揺らぐ事態に、番組制作は数ヶ月の間、ストップしました。
正直、まだ多くの方の理解を戴けているとは思っていません。一度、揺らいでしまった信頼はすぐには取り戻すことはできないと感じています。ただ一方で、これまで番組に携わってきた多くの出演者・スタッフが、心からの善意で、全力でチャリティーに取り組んできたことも事実で、支援を待っている方が全国にいることも事実です。これまで続けてきたチャリティー自体を否定したくはないですし、続けることでしか信頼を回復することはできない…。そんな思いで、今、ようやくスタートラインに立つことができました。

本日発表となったチャリTシャツのデザイン。
手がけて下さったのは、スタジオジブリ宮崎吾朗監督。
「愛は地球を救うのか?」…この問いを今年のテーマに決めた日から、チャリTシャツのデザインについて悩み続けました。今年のテーマをデザイン化することはとても難しいことでした。

悩んだ末、スタジオジブリに相談することにしました。スタジオジブリは、時代が抱える問題を繊細に感じながら、作品を作り続けてきたアニメーションスタジオであり、日本テレビの大切なパートナーです。スタジオジブリなら、このテーマを絵にしてもらうことができるかもしれない――そう考え、鈴木敏夫プロデューサーに相談しました。
鈴木プロデューサーの答えは「愛だけじゃ地球を救えないんじゃない?」というものでした。
そして、こう続けてくださいました。「難しいテーマだけど、宮崎吾朗君なら、相談に乗ってくれるかもしれない」。

その助言をもとに私たちは、宮崎吾朗監督を訪ねました。
番組が置かれている厳しい状況、そして抱えている悩みを正面から伝えました。
それを聞いた吾朗さんの最初の反応は、決してポジティブではありませんでした。
「このテーマを絵にすることは難しい…」と率直に言われました。

それでも吾朗さんは、会話を続けてくださいました。今の時代に感じていること、テレビというものに感じていること…。そうして会話は、吾朗さんが「やります」と明言のないまま、終わりました。

その日の夜、私たちに一枚の絵が届きました。
そこに描かれていたのは、一匹の犬。そして「Will Love Save the Earth?」という文字と、犬が発する「I have no idea.」「What do you think?」という言葉。
24時間テレビの原点である〝地球〟のアイコンも描かれていました。
ユーモラスで、皮肉も込められているけど、見た人が笑顔になる…私たちの思いが絵になっていました。24時間テレビが、改めて一つ一つのことに取り組んでいくんだという、最初の一歩がこのチャリTシャツのデザインです。全国の皆さんに気に入っていだたければ嬉しいです。

【編集部MEMO】
最近10年の『24時間テレビ』メインパーソナリティー
2023年:なにわ男子
2022年:ジャにのちゃんねる
2021年:King & Prince
2020年:井ノ原快彦、増田貴久、北山宏光、重岡大毅、岸優太
2019年:嵐
2018年:Sexy Zone
2017年:櫻井翔、亀梨和也、小山慶一郎
2016年:NEWS
2015年:V6、Hey! Say! JUMP
2014年:関ジャニ∞

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