コカ・コーラシステムが6月10日より全国販売をスタートした『紅茶花伝 クラフティー アイスアップルティー』は、紅茶の豊かな香り×青森県産ふじりんごの果汁感が楽しめる期間限定の新商品だ。すでに誕生から30余年が経つ紅茶花伝ブランド。日本コカ・コーラでは、どんな思いで商品の開発を続けているのだろうか?

  • 日本コカ・コーラにて、紅茶花伝について聞いてきた。写真は、同社 マーケティング本部の田中惇也氏

■フルーティで涼やかなアイスティ

『紅茶花伝 クラフティー アイスアップルティー』は、仕事、勉強、家事の合間などに気分転換したいときに最適な紅茶飲料。ほかの紅茶花伝と同様、紅茶の豊かな香りと味わいをベースにしつつ、青森県産ふじりんごのエキスを配合し、はちみつで仕上げることで涼やかですっきりとした口当たりを実現した。

  • 『紅茶花伝 クラフティー アイスアップルティー』。りんごのみずみずしいシズル感のあるイラストが目をひく。果汁含有率は10%未満。容量は440ml、価格は176円

ちなみにクラフティーとは、手仕事を意味するCRAFTとお茶のTEAを組み合わせた造語。日本コカ・コーラでは2018年より、まさに手仕事のようなこだわりを持って開発した紅茶による新たな提案「紅茶花伝クラフティー」シリーズを展開している。

同社 マーケティング本部の田中惇也氏は「以前、販売していた『紅茶花伝 クラフティー 贅沢しぼりアップルティー』(2019年7月発売)は、りんごの甘さ、ジューシー感を前面に出した商品で、幅広い層のお客様から好評でした。SNS、お客様相談室にも再販のご要望が多く寄せられたんです」と紹介する。そこで同社では、人気商品のリニューアルに取り組んだ。「いまのトレンドは、リフレッシュできる味わい。日常生活のちょっとした時間にほっとできる紅茶を目指して『紅茶花伝 クラフティー アイスアップルティー』を開発しました。気温が上がるこれからの季節にもゴクゴクと飲めるような、爽やかな味わいに仕上げています」とアピールする。

  • 夏場にもゴクゴクと飲める、すっきり爽やかな味わい

  • もちろん、温めて飲んでも美味しい

■茶葉がジャンピングする?

紅茶花伝ブランドは1992年に誕生して以来、一貫して「厳選素材と美味しいひと手間」にこだわってきたという。どういうことだろうか?

紅茶花伝のこだわり、その1は「厳選した茶葉のこだわり」。各商品に応じた茶葉を厳選することで、こだわりの美味しさを実現している。ここで筆者も、同じセイロン茶葉をベースに抽出したロイヤルミルクティー向け、クラフティー向けの紅茶を飲み比べる機会を得た。なるほど、ロイヤルミルクティー向けの紅茶は厚みのある強い味わい。ミルクと交ざることで、ちょうど良いバランスになるよう調整されている。一方でクラフティー向けの紅茶はすっきり素直な味わい。果汁、果実エキスとの相性を考慮しているのが分かった。

  • 各商品に応じた茶葉を厳選している

また、その2として「抽出方法にもこだわり」がある。「一般的に、茶葉をかき混ぜると抽出時間は短くなりますが、苦み、渋み、えぐみが出やすくなります。逆に、ゆっくり抽出すると時間はかかりますが、紅茶本来の香りや旨味をたっぷりと引き出すことができます。ペットボトルの商品は大量生産しなければなりません。機械でかき混ぜて、できるだけ抽出時間を短くしたいと考えるところですが、私たちは紅茶本来の味わいを最大限に活かすため、工場でもティーポットで淹れるようなやり方で紅茶をゆっくりと抽出しています」(田中氏)。

  • 抽出方法にもこだわり

ティーポットで淹れるように、紅茶をゆっくりと抽出する――。どういうことだろうか?田中氏によれば、個人が紅茶を淹れる際にも応用できるやり方だという。

まずは適量の茶葉を入れたティーポットを用意する。そこに沸かしたての熱湯を勢いよく注ぎ、あとは待つだけ。ティーポット内で、茶葉が上に下に浮き沈みするようになれば、雑味のないまろやかな味わいで紅茶が抽出できている。これを茶葉の「ジャンピング」と呼んでいるそうだ。このときくれぐれも、かき混ぜたりしないこと。ちなみにティーバッグに入っている茶葉は、時短のために細かく切り刻まれており、このため余計な雑味が抽出されやすいとの説明だった。

  • 美味しい紅茶を飲むコツは、茶葉がジャンピングするまで待つこと!!

「紅茶花伝では2023年秋より『あなたがいると、ほっとする。』というブランドメッセージのもと、思わず笑顔がこぼれ、心が解きほぐれるような紅茶体験をお届けしています。紅茶本来の豊かな味わいとすっきりとした後味をお楽しみいただける紅茶花伝が、皆さまの日々の忙しさの中に気分転換できるひとときを提供できたら幸いです」(田中氏)