ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計116万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

大実業家が教える、働くときに必要な「たった1つのこと」

5月のランキング1位は、『君はなぜ働くのか』(永松茂久、フォレスト出版)でした。

私たちは幼い頃から「夢を叶えよう」「やりたいことを仕事にしよう」と言われて育ってきましたが、その言葉に縛られてしんどい思いをしている人も少なくないのではないでしょうか。

本書は「僕(=著者)」が大実業家の「師匠」から講義を受けるという体で話が進みますが、ストーリーの冒頭、「やりたいことが見つからない」と頭を抱える僕に師匠は笑顔でこう言います。「やりたいことがわからない? 良かったじゃないか」。

そして師匠は「働くうえでいちばん大切なことは夢ではない」と断言しますが、では「大切なこと」とは何なのか……? 答えは本書で見つけてください。

今まさに「働く意味を見出せない」「今の仕事がつまらない」「転職してもうまくいかない」と悩むマイナビ世代に強く読んでほしい一冊。本書を読めば、多少なりとも働くことに希望を見出せることでしょう。

山口の零細企業が「世界のユニクロ」になるまで

2位は『ユニクロ』(杉本貴司、日経BP)がランクイン。稀代の経営者・柳井正氏と同志たちのノンフィクション。発売早々、各所で話題の一冊です。

フリース、ヒートテック、ブラトップなど、数々のヒット商品を生み出し、今や日本を代表するアパレルメーカーとなったユニクロ。みなさんのワードローブにも、ユニクロ製品が1着はあるのではないでしょうか。

そんなユニクロですが、元々は山口県宇部市の小さな商店街から生まれました。柳井氏は父が創業した紳士服店「小郡商事」を23歳のときに継ぎますが、当時「利益はカツカツだった」といいます。

本書では、柳井氏の“無気力青年”時代、製造小売業への挑戦、東京進出とフリースブーム、海外進出と撤退、ブラック企業批判など、柳井氏を中心とした「ユニクロ クロニクル」が圧倒的な筆致で描かれています。読み物としても、優れた経営書としても楽しめる一冊。ぜひこの機会に読んでみてはいかがでしょうか。

圧倒的に効果の出る勉強法がわかる本

3位は『科学的根拠に基づく最高の勉強法』(安川康介、KADOKAWA)。

どうせ勉強するなら短期間で効率よく結果を出したい――。そう思う人には、本書の一読をおすすめします。アメリカで医師として活躍する著者が、自身の経験と数々の研究データを基にして「科学的に効果が高い勉強法」をまとめた一冊です。

本書では4つの「科学的に効果が高い勉強法」が紹介されていますが、その1つが「アクティブリコール」。アクティブリコールとは「能動的に思い出すこと」で、脳の中から情報を引っ張り出して記憶の定着を促す行為です。

具体的には、練習問題を解く、紙に書き出す、学んだことを誰かに教えるなどがありますが、通勤中に勉強したことを思い出すことだけでも効果があるそうです。 忙しいビジネスパーソンに嬉しい、大人のための勉強法が満載です。

話題の書から、ビジネスと人生のヒントを得よう

5月は、仕事や勉強に前向きに取り組むマイナビ世代の姿が見えるランキング結果でした。 本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。5月のランキングでは、『アタマがよくなる「対話力」』(国山ハセン、朝日新聞出版)、『人生が整うマウンティング大全』(マウンティングポリス、技術評論社)、『ストレスゼロの生き方』(Testosterone、きずな出版)、『生成AIで世界はこう変わる』(今井翔太、SBクリエイティブ)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。