ブランドバッグの中でも、特に高級なことで知られるエルメスの「バーキン」。値段だけでなく希少価値も高いバーキンは、エルメスの中でもトップクラスの人気を誇っています。

もし、ママ友がバーキンを持っていたら、「うらやましい」「きっと高収入に違いない」と感じる人は多いのではないでしょうか。そこで今回はバーキンについて、新品・中古品の値段や購入できる年収の目安、手に入れる方法などをご紹介します。

  • 超高級ブランドバック「バーキン」は年収いくらあれば買えますか?

■バーキンはどんな鞄? 新品・中古品の値段は

<バーキンとは>

1984年に誕生したバーキンは、上質なクロコダイルやトリヨンクレマンス、トゴ、エプソンなど最高級の素材が使われたエルメスの鞄です。見た目はエレガントでありながら、日常使いに耐えられるよう頑丈な作りになっています。

バーキンは熟練の職人によって一つひとつ手作りされており、大量生産はできません。そのため、市場に出回る数が少なく、希少価値が高いことでも有名です。

こうしたバーキンは世界的に需要がありますが、日本でも富裕層を中心に根強い人気があります。成功のシンボルのようにもなっている鞄ですので、「一度は手にしてみたい」と憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。

それに、バーキンの詳しい値段は知らないとしても、「バーキンが持てる=お金持ち」といった漠然としたイメージがあるものです。もし、ママ友がバーキンを持っていたら、「バーキンを持てるなんて、どれほど高収入なんだろう」と思う人は少なくないでしょう。

<バーキンの値段>

では実際、バーキンの値段はどのくらいなのでしょうか。バーキンにはいくつかのタイプがあり、サイズや色、素材によって値段が異なります。新品で購入する場合、2024年2月の価格改定後の定価は、最も手頃なものでも170万5,000円、最も高価なものだと855万8,000円にもなります。

ただ、後述しますが、バーキンは新品での購入がとても難しく、確実に手に入れるなら中古品を買うのが近道です。その一方、需要に供給が追いついていないバーキンは、中古品の値段が新品の値段を上回る状態が続いています。

中古ブランドショップなどにあるバーキンは、新品の2倍近くやそれ以上の値段がつけられていることも珍しくありません。たとえば、中古品流通大手の「コメ兵ホールディングス」によると、定価で約134万円だったバーキンの未使用中古品の販売価格は、2019年時点では約200万円、2023年には約360万円にもなっています。

また、中古品であっても、希少価値が特に高いバーキンには数千万円の値段がつけられていることもあります。一方、商品の状態やタイプによっては、数十万円と比較的手頃に買えるバーキンも販売されているようです。

■バーキンを手に入れる方法

<新品を購入する>

バーキンはその値段の高さに目が行きがちですが、買えるお金があっても、新品を購入するのは非常に難しいと言われています。新品を購入するにはエルメスの直営店に行く必要がありますが、バーキンは生産数が少ないため、直営店であっても、いつでも在庫があるわけではないからです。

「それなら、バーキンが入荷されるタイミングを教えてもらえばいいのでは」と思いますが、バーキンの入荷は、エルメス直営店の優良顧客のうち「VIP顧客」から優先的に案内されるため、簡単ではありません。

優良顧客になるには、エルメスの店舗に通ってスタッフとの信頼関係を築き、バーキン以外の商品をいくつも購入して顔なじみになる必要があります。

お目当てのバーキンを手に入れるまでに、他のエルメス商品の購入代金がかかりますし、さらには、バーキンが入荷するタイミングも影響しますので、実際に購入できるのはいつになるかわからないのです。

<中古品を購入する>

バーキンを手に入れるなら、中古品を購入する方がはるかに簡単です。中古品なら、中古ブランドショップにて、状態やサイズ、色の異なるバーキンを数多く見つけることができます。

新品を購入する時のようにエルメス直営店に通って優良顧客になるという過程は必要ありませんし、購入する資金さえあれば、すぐにバーキンを手に入れられます。

ただし、先ほどもあったように、バーキンの中古品は新品よりも値段がかなり高くなっているものも多くあります。購入する際は、バーキンを買っても生活費や将来のための貯蓄などに影響しないかどうか、慎重に検討しましょう。

■バーキンが買える年収はどのくらい?

では、バーキンを無理なく買える人は年収がどのくらいあるのでしょうか。家族構成などにもよりますが、少なくとも年収2,000万円くらい、一般的には年収3,000万円くらいあれば、バーキンを買っても生活に支障をきたさないと考えられます。

バーキンを購入する人の職業はさまざまですが、収入の高い会社員のほか、起業家や投資家などにも好まれているようです。また、バーキンは値崩れしにくいことから、富裕層や投資家が投資目的で購入するケースも多くみられます。

このように、バーキンは一般的に、年収2,000〜3,000万円以上の生活に余裕のある層が購入していると思われます。購入方法は明らかではありませんが、恐らく、分割払いよりは一括で買うことを想定する人が多いでしょう。

しかし、中には「収入は多くないけれど、バーキンを持ちたい」という人もいるかもしれません。もし、バーキンを分割払いで購入するなら、毎月いくらの支払いをどのくらい続ければいいのでしょうか。

ここでは、ショッピングローンを利用して100万円のバーキンを購入し、以下のような条件で分割払いする場合のシミュレーションを行いました。

<分割払いの条件>

申込金額…100万円
金利…3.8%
支払回数…60回
返済方法…月々均等払い(ボーナス併用払いなし)

シミュレーションの結果、支払い金の合計は109万9,584円(うち分割手数料9万9,584円)、第1回目の支払い金は1万9,884円、第2回目以降の支払い金は1万8,300円でした。つまり、このシミュレーションでは、100万円のバーキンを分割払いで購入して5年間かけて返済していくと、月々2万円以内の支払いに抑えられることになります。

収入の多くない人が生活に負担をかけずにバーキンを購入する場合、このような分割払いを利用するのも一つの方法と言えます。なお、国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は458万円です。月々2万円の支払いをしても生活に影響がない人なら、平均年収くらいでもバーキンを持つことは可能でしょう。

ただし、月々の支払いを抑えようとすると、その分返済は長く続きます。バーキンを購入する前に、自分にとってバーキンはそれだけの価値があるのか、もっと有意義なお金の使い道は他にないかという点も、しっかり考えたいものです。

  • 「バーキン」を買うのに必要な年収は?

■「自分軸」で本当に欲しいのか考えよう

バーキンを無理なく購入するには、年収2,000〜3,000万円程度は必要と考えられます。一般的に、バーキンを持っている人の多くは、高収入に該当する人でしょう。ただし、中には収入が多くなく、分割払いでバーキンを購入する人もいるかもしれません。物を買う時の優先順位は人それぞれですので、他の支出を節約してでもバーキンを買いたい…という人もいるでしょう。

ママ友がバーキンを持っていた場合、一般的には世帯収入が高く、生活に余裕があると考えられますが、富裕層や高収入の人の中にも、バーキンに全く興味がない人も大勢います。ママ友が高級品を持っているとうらやましくなってしまいますが、それに惑わされず、最後は「自分軸」で本当に欲しいのかを考えることが大切です。