映画『明日を綴る写真館』(6月7日公開)の完成披露舞台挨拶が23日に都内で行われ、平泉成、佐野晶哉(Aぇ! group)、佐藤浩市、市毛良枝、秋山純監督が登場した。

  • 左から平泉成、佐野晶哉

同作は、あるた梨沙氏による同名漫画の実写化作。さびれた写真館を営む無口なカメラマン・鮫島(平泉成)と、その写真に心を奪われ弟子入りを志願した気鋭のカメラマン・太一(佐野晶哉)の物語を描く。

■映画『明日を綴る写真館』で初主演を務めた平泉成

初主演を務めた平泉は「感無量ですね。『継続は力なり』と言いますけど、60年やって80歳で初めて主役をやらせていただきます。しかもこんな素敵な映画で夢のようですよ、今日は」としみじみ。「長いことコツコツと俳優をやってきましたので、いつの日かこんなことがあるかもわからないと思いながら続けてきましたけど、79になったからもうないだろと思ってたら、監督と電話で話してる時に『いっしょにやろう』とお誘いをいただきまして。主役ということで責任もありましたし、自分ができる役かどうかを検討してからということで、台本を読ませていただいたらあったかい映画でしたので二つ返事でお受けしました」と経緯を説明した。

佐野は「僕は勝手に成さんの孫だと思ってます。現場からとても仲良くさせていただいて。1週間前も成さんのご自宅のバラ園のバラが咲いたという写メを送ってくださったり、お孫さんの写真を楽しそうに見せてくださったり」と語る。「成さんが現場に入られるだけで皆さんの肩の荷がふっと降りるような、笑顔に溢れた素敵な撮影現場で、成さんが初主演だからというので集まった友情出演の面々も本当に豪華ですし、愛に溢れた素敵なあったかい現場になったと思います」と振り返った。

さらに佐野は「こういう取材の時に成さんがケータイ出して、僕が帰った頃に『今日の自撮りだよ~』って」とツーショット自撮りが送られてきていることを明かす。「今日はまだツーショットは撮っていただいてないですね」という佐野に、平泉は「今日は撮ってないけどLINEのやり取りはしました」と返し、佐野は「メル友です!」と2人の関係を表した。

佐藤は「我々の若い頃というのは飲み屋で仕事が決まることもよくあったんですよ。飲んでて『今度はこれやらない?』みたいな。たまたま……あなたがいたっていいっていいの?」と佐野に尋ね、佐野は「もう言ってるみたいなもんです」と苦笑。「佐野もいたんだけど、みんなで一献傾けてる時に『今度は平泉さんでやる』と言われたんで、『成さんやるんだ、じゃあ俺も行くよ!』って言って、決まってしまいました」「現場に行ったら成さんが嬉しそうな顔して僕を迎えてくれて、ああ、来てよかったなって思いましたよ」と振り返る。

またこれまでに何度も平泉と夫婦役を演じてきている市毛は「成さんがカメラを除いている時の顔がすごく色っぽくてかっこよくて、その背中を見つめてる佐野くんたちの目がすごくキラキラしてて、どっちもかっこよかったんですよ。うわあかっこいいなと思って見てました」と絶賛していた。

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