オリックスは5月22日、第8回「オリックス 働くパパママ川柳」の受賞作品(20作品)を公式HP内で発表した。

  • 大賞作品「小児科の 予約画面で オトナブルー」

オリックス 働くパパママ川柳は、働きながらの子育てに奮闘するパパとママ、家族の日常をテーマとする公募川柳。第8回を迎えた今回は、2024年2月9日~3月11日までの約1カ月間で、応募総数6万超の作品が寄せられたという。昨年に続き、特別審査員として尾藤 川柳氏(十六代目川柳 川柳公論社主宰)、田中 裕二氏(タレント「爆笑問題」)、浜田 敬子氏(ジャーナリスト)が参加し、受賞作品を決定した。

  • 特別審査員の尾藤 川柳氏/田中 裕二氏/浜田 敬子氏

今回、20代・30代・40代からの応募作品が過去最多となり、子育て世代のリアルな悩みや喜びを生き生きと描写した句が多数集まった。また、男性からの応募も過去最多となり、男性の育児を「特別なこと」としてではなく、「日常の一コマ」としてよんだ句が多く寄せられたことも特徴。特別審査員の田中 裕二さんは、「コロナ禍により定着した在宅勤務などの影響を受けて、パパの子育てへの向き合い方が変化したのではないでしょうか」と考察している。

  • 第8回「オリックス 働くパパママ川柳」年代別の応募作品数

  • 男女の応募作品数

大賞に選ばれたのは、「小児科の 予約画面で オトナブルー」(犬パパ 33歳・男性)。小児科の予約が取れずに絶望するパパママの心情を、流行歌のタイトルになぞらえて表現した一句。作者は「保育園に通うようになり、よく病気をもらって帰ってくる子どもを病院に連れて行くのが日常となっています。朝早くに子どもの体調不良がわかり、仕事との調整を考えながらWEBで小児科の予約画面を開いたところ、昼前や翌日以降しか空いておらず、しばらく思考停止状態に。そのときは絶望感でどうしようという感じですが、振り返ると、妻と笑い合えるネタになっています。日々バタバタで毎日が一瞬で終わるという方も多いと思いますが、子育てができるのは今だけ。どうせやるなら楽しむが勝ちです。一日一日を丁寧に楽しみましょう」とコメントを寄せている。

パパママ目線賞には、「ひとり親 負担も愛も 2人分」(あーちゃん49歳・女性)、「寝る前の 怪談『あした、おべんとう』」(カイセママ 51歳・女性)、「インスタに 憧れるのを やめた家事」(すす 33歳・女性)、「AIで 生成願う ママ時間」(スリーキッズママ 41歳・女性)、「家事育児 キックバックは 子の笑顔」(ちゃったマンゴー 54歳・男性)、「光る君 保育参観 垣間見る」(つべる 31歳・女性)の6句。

子ども目線賞には、「サブスクが 増えても増えぬ 母の時間(とき)」(前田栄人 17歳・男性)、じぃじばぁば目線賞は「孫乗せて エンジンの音 高らかに」(ひすい娘 79歳・女性)、見守る目線賞は「育休の 挨拶メール いいね押す」(パパ準備中 27歳・男性)が受賞。

優秀賞には「タイパより スローで見たい 子の寝顔」(うたママ 50歳・女性)、「キャッシュレス デビューは孫の おままごと」(和くんパパ 31歳・男性)、「退勤後 ハグで充電 ママのギガ」(じゅん 40歳・男性)、「働けど オムツに消える 物価高」(坊のママ 29歳・女性)など10句が受賞した。同社公式HPの受賞句発表ページでは、その他、個性豊かな佳作20作品などを掲載している。