JR東日本は8日、東京駅で2022年3月に着手した南部東西自由通路の新設工事とあわせ、2024年5月から南通路周辺整備に着手すると発表した。
日本のセントラルステーションにふさわしい東京駅の実現に向けて、JR東日本は「TOKYO STATION CITY」というコンセプトの下、2002年から丸の内駅舎の保存・復原と八重洲口開発、丸の内駅前広場の整備、北通路周辺整備といった東京駅構内および駅周辺の整備と開発を進めてきた。
今年5月以降、中央通路南側の地下1階と地上1階において改良工事(南通路周辺整備)に着手。丸の内南口と八重洲南口の改札内を結ぶ南通路は、大きな手荷物を運ぶ利用者が多く混雑していることから、通路幅員を拡幅し、天井を高くすることで明るく開放感のある通路に改良。コンコースの直線化によって見通しも改善し、わかりやすく快適な駅を実現する。
中央通路南側においては、エレベーター4基の新設と3基の大型化を実施するほか、南通路に段差対応スロープを新設し、車いす・ベビーカー利用者や大きな荷物を運ぶ利用者にとってスムーズな移動環境を実現。さらなる利便性向上を図る。
地下1階と地上1階の吹抜け空間に隣接する待合広場(合計約300平方メートル)も整備。待合機能を強化することにより、改札内で滞在する利用者の着席ニーズに応え、日本各地の魅力を伝える情報発信・イベント等も実施する。待合広場周辺に改札内トイレ(多機能トイレ含む)と手荷物預かり所も整備し、駅サービス機能を向上させる。
南通路周辺の1階既存店舗も拡大・リニューアルし、新たに生み出される地下1階のスペースに店舗を設置する。地上1階は乗換え利用者のニーズを満たすとともに、新たな出会いや発見のある店舗を展開。地下1階の吹抜空間周辺では、待合広場の周囲に飲食店舗を設置するとともに、日本各地の魅力が感じられる情報発信など行う。
この工事にともない、南通路周辺の店舗は順次営業を終了する予定。「エキュート東京」は段階的に店舗の閉店を進め、8月頃に全店舗の営業を終える予定としている。
なお、2029年頃に暫定供用開始を予定している地下1階の南部東西自由通路周辺にも店舗など新設し、自由通路のにぎわい創出を図るとのこと。