ライバルは「自分」
番組では、自分が一緒にプレーしたい選手を選ぶ企画「俺のベスト9」、ガチャガチャでトークテーマを決定する企画「ガチャガチャ ダグアウト!!!」など、さまざまな切り口で、レジェンド選手たちの知られざる素顔に迫っている。ゲストの球界相関図を作成していく企画では、“負けたくなかったライバル”を聞く質問が定番になっているが、上田にもそんな存在がいるのだろうか。そう尋ねると、 「カッコつけてるみたいになっちゃうんですけど」と少し照れくさそうに切り出し、「自分です」と答えた。
「職業柄、人と比べられることが多いのですが、自分と誰かを比べて悩んでも、いいものを生み出すことは難しいと思うんです。私は根がネガティブなので、常に何かに悩んでいます。収録が終わったあとも、『あの一言は余計だったな』『ゲストの方に失礼だったかもしれない』と落ち込むんです。だからこそ、不安を解消して、全力で楽しむために、準備に力を注いでいます。楽しむための作戦を立てるという感じです」
「選手に関する豆知識や私自身の思い出など、野球を好きになった14歳のときから自然と蓄積されてきたエピソードを話せる機会をいただいているので、すごくありがたいです。でも、難しいですよね。基本的にはあまり自分の話はしないようにしようと思っていますが、今はアナウンサーではないですし、MCとして、その番組が良くなるための方法を取りたい。自分のMCのスタイルというものを模索しているので、実は結構悩んでるところでもあって。(視聴者には)たぶん伝わってないと思いますし、伝わらないほうがいいことなんですけど(笑)。バランスよくできるようになりたいなと思っています」
MCの仕事に充実感
より良い仕事をするために、悩みは尽きない。でも、テレビ局のアナウンサーではなく、タレントとして務めるMCに向き合う日々は、充実感でいっぱいだ。
「アナウンサーのときは、今みたいな進行はできませんでした。きっちり台本に則って、“ちゃんとやる”MCしかできなかったのが、『雑談魂』に鍛えてもらった。だって、台本があっても、上原さんは見ないんですもん(笑)! でも、『まりえちゃん、好きにしてええよ!』と言って、任せてくださるので」
「『ダグアウト!!!』をはじめ、MCの仕事がものすごく楽しくて。ゲストの方の素敵なところや、いいお話をもっと引き出したい。いち野球ファンとして、ファンの皆さんの代表として、この席に座らせていただいていると思っているので、ファンの皆さんが私を介して、こういう話が聞けて良かったと思ってくださるようなMCができたらと思っています」
4月29日放送の『ダグアウト!!!』では、広島のレジェンド・小早川毅彦氏と前田智徳氏をゲストに迎える。
「スーパーレジェンドに対して失礼なんですけど、お二人とも本当にかわいらしいんですよ。現役時代にユニフォームを着ていたときの姿とも、解説しているときの凛々しい姿とも違う姿を観られると思います。山根さん(※アンガールズ・山根)も、小早川さんと前田さんのツーショットは見たことがないとおっしゃっていたので、きっと広島ファンの方からしても珍しい組み合わせなんじゃないかな。『ダグアウト!!!』では、ゲストの方の組み合わせも見どころで、見たことがなかったような掛け合いも楽しめるので、全ての野球ファンの方に観ていただきたいです!」
上田まりえ
1986年9月29日生まれ。鳥取県境港市出身。2009年、日本テレビにアナウンサーとして入社。2016年1月末に退社し、タレントに転身。現在は、タレント、ラジオパーソナリティ、ナレーター、MC、スポーツキャスター、ライター、講師など幅広く活動している。