東武鉄道は16日、東武アーバンパークライン(野田線)の新型車両80000系を2025年から導入すると発表した。最新機器の搭載や5両編成化などにより、省エネ・CO2削減による環境負荷低減を図る。
80000系は東武グループのめざす「人にやさしく 人と地域が共に輝きつづける社会」の実現を念頭に、子育て世代に優しい車両をコンセプトとした。小さなこどもやその家族が車内で快適に過ごせるよう、全編成に「たのしーと」を設定。こども部屋をイメージした内装を施すとともに、ベビーカー利用者が隣で座れる構造を実現している。車内に防犯カメラも設置し、安心して利用できる環境を提供する。
エクステリアは、東武アーバンパークラインの車両であることがひと目でわかるように、現行の60000系で採用した「フューチャーブルー」「ブライトグリーン」のカラーリングを基調に、先頭形状はエッジを際立たせることで先進性を表現した。
環境面において、本格搭載としては民鉄初という同期リラクタンスモータを採用した車両推進システム(SynTRACS)およびリチウムイオン二次電池SCiBとSIV装置を組み合わせた車上バッテリシステムを搭載。現行の8000系と比べて消費電力を40%以上削減し、高い省エネ性能と低騒音性によって環境負荷低減を実現するとのこと。
新型車両80000系は2025年春以降、25編成125両を順次導入する予定。なお、現在運行している60000系(6両固定編成)は5両化改造を実施し、引き続き運行する。サスティナビリティの観点から、60000系を5両編成に改造する際に派生する1両を80000系に流用し、導入予定の全25編成のうち18編成について、4両を新造、1両を60000系からの流用車両を活用することで5両編成を構成する。