JR東日本が3月16日にダイヤ改正を実施。首都圏エリアにおいて、土休日を中心に吉川美南~鎌倉間で運行している臨時列車の特急「鎌倉」にE653系(7両編成)が導入され、同日から運行開始した。

  • 水色のカラーリングをまとったE653系が、特急「鎌倉」として吉川美南~鎌倉間を走行した

特急「鎌倉」は、かつての「ホリデー快速鎌倉」を格上げする形で2022年10月から運行開始した臨時列車。これまでE257系(5両編成)を使用してきたが、3月16日のダイヤ改正後、春の期間中(6月30日まで)はE653系を使用する。全車指定席で、鎌倉方の1両目(1号車)はグリーン車となっている。

吉川美南~鎌倉間の途中停車駅は南越谷駅、武蔵浦和駅、北朝霞駅、新秋津駅、西国分寺駅、横浜駅、北鎌倉駅。吉川美南から府中本町駅まで武蔵野線(旅客線)を走行し、府中本町駅から武蔵野貨物線を経由して東海道本線・横須賀線に合流する。

2024年3月16日現在、E653系は新潟地区で特急「いなほ」「しらゆき」として定期運行している編成の他に、首都圏などで臨時列車を中心に運用している編成も存在する。臨時列車用の編成は7両編成で、485系をイメージした国鉄特急色と、「フレッシュひたち」風のデザインで水色のカラーリングを施した2種類がある。E653系による特急「鎌倉」の運行初日、水色の編成が使用された。

往路は吉川美南駅を7時48分に発車し、鎌倉駅に9時36分着。保土ケ谷駅付近で列車を見たところ、ブラインドを下ろしている席があったものの、車内はとくに混雑しておらず、席に余裕があるように見受けられた。その後、鎌倉駅に立ち寄った際、ホームに7両編成用の乗車位置ステッカー(ピンク色)が新設されていた。

  • 往路の特急「鎌倉」。横浜駅から先は横須賀線の線路を走行していた

  • 復路の運行直前に、大船方面から鎌倉駅まで回送される

到着後、特急「鎌倉」はいったん回送されるが、復路の発車時刻が近づくと、大船方面から鎌倉駅に回送されてくる。復路は鎌倉駅16時24分発・吉川美南駅18時10分着で運転。沿道から見た限り、復路の乗車率も半分行くか行かないかといったところで、こちらも席に余裕があるように思われた。

E653系の特急「鎌倉」は今後、3月23・24・30・31日、4月6・13・20・27・28・29日、5月3・4・5・18・19・25・26日と6月の毎週土・日曜日に運行予定。あじさいの見頃を迎える6月中、毎週金曜日(6月7・14・21・28日)に特急「鎌倉(平日おさんぽ号)」も運行され、同じくE653系で運転される。「鎌倉(平日おさんぽ号)」は土休日の「鎌倉」と運行時間が異なり、往路は吉川美南駅8時33分発・鎌倉駅10時34分着、復路は鎌倉駅15時33分発・吉川美南駅17時32分着となる。