日本テレビは7日、東京・汐留の同局本社で4月改編説明会を開催。『セクシー田中さん』をめぐる問題を受けた現状などについて説明した。

  • 日本テレビ(左)と小学館

江成真二総合編成センター部長は「原作者である芦原妃名子さんに哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみを申し上げたいと思います。今回の事態については、大変厳粛に受け止めております。現在客観性を持って検証すべく、調査チームを立ち上げております」とした上で、「ドラマに関する全ての皆様が安心して制作に臨める体制を作っていきたいというところで今進めております」とコメント。

土曜22時枠のドラマは、小学館原作のドラマを予定していたが、「『セクシー田中さん』の件を受け、総合的に判断した結果で、企画を変えるというところに至っております。小学館と話し合いを持ち、今回制作を見送ることになったという形になっております」と改めて説明した。

新たなドラマは現在調整中。4月改編では、土曜GP帯を「音楽、ドラ、ドラ、土曜夜」と銘打っているが、このキャンペーンに「何が何でも間に合わせます」(江成部長)と強調する。

また、現在発表されている4月期のドラマは『花咲舞が黙ってない』『ACMA:GAME アクマゲーム』『肝臓を奪われた妻』と、いずれも原作の存在する作品だが、「現在進行しているドラマ制作におきましては、関係各所の皆様と丁寧に確認しながら進めていると話を聞いております」とし、特にトラブルも起きていないとしている。

テレビドラマと原作の関係性について、4月期の『花咲舞が黙ってない』を担当し、現場に立つ小田玲奈プロデューサーは「池井戸(潤)先生と脚本家の先生とお会いしたりして、本打ち(脚本打ち合わせ)を何度もしていますが、池井戸先生が本に書かれていることを書いても、“ここは原作通りにするよりも、今にアップデートしたほうがいい”とおっしゃることもあります。そういった意味で、原作者の方から出てくるオリジナル要素もあります」と語る。

連ドラプロデューサーデビューした『家売るオンナ』や、多くの賞を受賞した『ブラッシュアップライフ』など、オリジナル作品も手がける小田氏だが、「原作ものをやりたくないとは思わないですし、やっぱり原作にある素晴らしいところと、テレビだからこそ表現できる面白いことをどういうふうに組み合わせてやるかということに関しては、昔も今も変わらないです」と考えを披露した。