• 野村康太(左)と金子隼也 撮影:蔦野裕

――撮影中、印象に残ったことはありますか?

金子:現場ではペットボトルの水を各自置いているんですけど、野村くんがなぜか僕の水を飲んでいました(笑)。それを見たスタッフさんが間違えないようキャップに名前を書いてくれたんですけど、それでも間違えていたのでかわいかったです。

野村:本当に気にしてなくて…(笑)

金子:あと、僕は野村くんの筋肉をずっと触らせてもらってました。すごく胸板が厚いんですよ。野村くんが上半身裸になるシーンで「うわ、めっちゃ筋肉ある」と思って、その後からずっと触らせてもらってました。

野村:触ってましたね。

金子:そういえば、一緒にベッドで眠るシーンで野村くんは本当に寝てました! 監督と僕で「普通に寝てるよね」って言いながら見てました(笑)

野村:何となく記憶に残ってます。寝るのが大好きでどこでも寝られるんです。1日に2時間半くらいバス移動したときは、いつの間にか深い睡眠に入っていました。お昼寝も大好きです。

金子:かわいいなって思いました。僕は家のベッドじゃないとなかなか眠れないので、うらやましいです。

――監督の宝来忠昭さんとは、どんなお話をされましたか?

金子:甲斐が僕を後ろからハグするシーンで、ぎこちなさをどうしたらなくせるか話し合っていたとき、監督がカメラマンのアシスタントさんを相手に見本を見せてくれたんです。それで現場の雰囲気が一気に和んだので、そのあとも何回も見たくなってしまって、「監督、ここ分からないので見せてもらってもいいですか」と別のシーンでもお願いしてやってもらっていました(笑)

野村:監督は本読みのときから、その場面の感情をどう表現するのかなどたくさん話してくださいました。「このセリフは優しさもあるけど強さも持っていてほしい」と具体的に説明してくださったり、ありがたかったです。

  • 野村康太(左)と金子隼也 撮影:蔦野裕

互いにドキッとした瞬間

――どんな仕草や表情に惹かれましたか?

金子:僕は「ちょっと痩せたか?」って、甲斐に顔を触られたときです。すごく慣れた感じで「別に当たり前だけど」って表情で触れてくるので、キュンとしました。

野村:僕が好きだったのは、洗面所のドアを開けて甲斐が上半身裸なのを見てしまったときの浩国。あと、甲斐が顔をグッと近づけたときの「え、え、何」と戸惑う浩国の表情は今でも鮮明に覚えてます。甲斐は浩国にけっこう強引な行動を取るのですが、そのときの浩国の表情や行動がすごくかわいかったです。

――惹かれ合っていく心情の変化について、どう役作りをしていったのでしょうか。

金子:それぞれのシーンを読んで感じた浩国の心情をメモしたり、ストーリーが進んでいくにつれて変化していく、甲斐に対する浩国の想いの大きさを数値にして台本に書いておいて、撮影前にそれを見返して整理して、少しずつ変化を見せられるように意識していました。

野村:好きだから触れたいという気持ちや、現場で対面して感じたことだったり、浩国に対する思いを大切にしながらお芝居をしていました。

――睡眠や食生活の大切さがドラマのテーマの1つですが、おふたりは大事にしていますか?

金子:あまり遅い時間に食べないようにするのと、寝るときはスマホを見ないというのは意識しています。以前、体重を落とすために毎日もやしばかり食べてランニングしていたら、体調が悪くなってしまったんです。「バランスのいい食事が大事だな」と思うようになって、自炊するときはバランスよくちゃんと食べるようにしています。

野村:今は実家暮らしなので、母がいろいろと工夫して料理してくれています。自分でも意識して植物由来のサプリを飲んだり、カットフルーツやバナナをよく買って食べるようにしています。

――金子さんは料理をするんですね。

野村:撮影中、フライパンの返し方を教えてくれましたよね。難しすぎて結局できなかったんですけど。

金子:僕が料理をするようになったきっかけは、家でお酒を飲むときにおつまみが欲しかったからなんです。野村くんも20歳になってお酒を飲めるようになったから、料理を始めたら楽しいんじゃない?

野村:そうかもしれないですね。

――この作品に関わったことで成長や変化を感じましたか?

金子:初めてのW主演だったので楽しみでもありつつ、プレッシャーがありました。何回も台本を読んで役の心情の些細(ささい)な動きに気をつけて、細かい仕草や表情を意識しながらやっていたので、これまでとは演じる上で配慮するところに少し変化が出てきたんじゃないかと感じています。

野村:甲斐を演じていて、台本には書かれていないけど自然に涙が出てきてしまったことがあって、役に入れているなと初めて実感したことがありました。緊張するタイプで、読み合わせのときは他の人に聴こえるんじゃないかと思うくらい心臓がバクバクしていたんですけど、ほどよい緊張感で臨めるようになってきました。

――最後に、『パーフェクトプロポーズ』の見どころを教えてください。

金子:浩国が甲斐にどんどん惹かれていくところも見てほしいですし、テーマの1つにもなっているおいしそうな料理がたくさん出てくるので、どちらも注目していただきたいです。

野村:キュンキュンする場面がたくさんあるし、愛し愛されることの尊さを感じられて温かい気持ちになれる作品です。どのシーンにも好きな人に対する思いやりが含まれているので、そこを感じていただけたらうれしいです。

  • 野村康太(左)と金子隼也 撮影:蔦野裕

●金子隼也
1999年生まれ、神奈川県出身。『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』(21年、テレビ東京)で俳優デビューし注目を集める。2月2日配信スタートの『パーフェクトプロポーズ』(FOD)に加え、放送中のドラマ『春になったら』(カンテレ・フジテレビ系)、3月8日公開の映画『マイホームヒーロー』にも出演する。

●野村康太
2003年生まれ、東京都出身。メンズノンノ専属モデル。ドラマ『silent』(22年、フジテレビ)など話題作に出演。2月2配信スタートの『パーフェクトプロポーズ』(FOD)に加え、現在放送中の『SHUT UP』(テレビ東京)や、2月9日公開の映画『身代わり忠心蔵』に出演する。

  • 『パーフェクトプロポーズ』(全6話)
    2月2日第1話・第2話配信スタート、 以降毎週金曜21:00最新話配信
    出演:金子隼也、野村康太
       入江甚儀、木下彩音、高橋璃央、林裕太/田中幸太朗、岩瀬亮/北見敏之 ほか
    原作:鶴亀まよ『パーフェクトプロポーズ』(海王社「GUSH COMICS」刊)
    主題歌:「Daydream」OCTPATH(YOSHIMOTO UNIVERSAL TUNES.)
    監督:宝来忠昭
    脚本:宮本武史
    製作:「パーフェクトプロポーズ」製作委員会