JR東海は5日、年末年始期間(2023年12月28日から2024年1月4日まで)の利用状況を発表した。全車指定席で運転(一部の臨時列車を除く)された東海道新幹線「のぞみ」は、コロナ禍前を上回る利用状況に。「ひかり」「こだま」も輸送量が前年度を上回った。

  • 東海道・山陽新幹線「のぞみ」は年末年始期間に全車指定席で運転された

「のぞみ」は年末年始期間の12月28日から1月4日まで全車指定席(自由席の設定なし)で運転。提供可能な普通車指定席を1列車あたり約1.3倍に増やすとともに、ピーク日時以外の時間帯でも多くの列車を設定し、より多くの利用者に予約・着席して旅行できる環境を整えたという。自由席特急券等を持っている場合も、立席での利用に限り「のぞみ」に乗車可能とされた。

自由席のある「ひかり」も前年度を大きく上回る

JR東海によれば、この年末年始は「令和6年能登半島地震」の影響で新幹線・在来線ともに列車の遅延が発生し、在来線特急列車の一部で運休となったものの、それ以外は大きな輸送障害もなく推移したという。1月2日以降、利用者の混雑が見込まれたことから、普通車を全車自由席とした「のぞみ」の臨時列車(下りのみ)も運転された。

期間中、東海道新幹線の輸送量は317万8,000人とされ、前年同日比108%となったほか、2018年度との比較で101%となり、コロナ禍前を上回った。このうち「のぞみ」の輸送量(小田原~静岡間)は227万6,000人で、前年同日比107%、コロナ禍前の2018年度との比較で103%となった。全車指定席で運転された「のぞみ」に加え、自由席のある「ひかり」も前年度より利用者が大きく増加しており、輸送量(小田原~静岡間)は50万7,000人で前年同日比116%・2018年度比101%に。「こだま」の輸送量(新横浜~小田原間)は39万4,000人で前年同日比105%・2018年度比92%だった。