2024年1月6日スタートの東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(2024年1月6日スタート 毎週土曜23:40〜)のクランクインレポートと、主演を務めるネプチューン・原田泰造のスペシャルインタビューが到着した。

  • 原田泰造

■『おっパン』クランクインレポート

クランクインは10月上旬に遡る。クランクインのあいさつが終わり、独特な緊張感と期待の入り交じった空気の中、最初に撮影したのは、原田が演じる主人公・沖田誠が勤める「銀杏事務機器リース」のオフィスシーン。原田は監督と入念に打ち合わせをし、営業戦略室・室長である誠のキャラクターを作り上げていく。そして、カメラが回り、発したセリフが、「お茶は女の人が淹れた方がおいしいだろう」だった。

名もなき雑務を部下の女性に押し付ける誠はさらに、「愛嬌は女性の武器だろ。嫁に行きそびれるぞ」などアウトなセリフを畳み掛ける。古い常識・偏見で凝り固まった「“おっさん”=誠」を象徴するシーンだ。自身も常識をアップデートできていないところがあるという原田は、世間ズレした「“おっさん”=誠」をリアルに演じていく。

そんな誠の古い常識を際立たせるのが、メンズブラを愛用する青年など新しすぎる(?)常識を持った若い部下たち。特に監督からは誠と部下の関係性や空気感について丁寧な説明があり、両者の常識の温度差をハッキリさせるような演出が入ることも。

例えば、迷惑をかけた取引先の社員に誠が謝罪するシーン。頭を下げる誠を前にお茶を持ってきた部下が「人間ですから(間違えることもある)」と空気を読まずあけすけに応える、まるでコントのようなやりとりが展開され、リハーサルではスタッフから自然と笑いが起こった。

■原田泰造 インタビュー

――今作のオファーを受けた時のご感想を教えてください。

オファーを受けた時は『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」の原作を知らなかったからすぐ読んでみたの。これは面白いし、泣けるし、いい話だし、これはぜひやりたいと思いました。

――沖田誠という役の見どころはどんなところですか?

沖田誠の見どころはやっぱり自分がアップデートすると決めたらもう本当に純粋になんでもかんでも取り入れていく強さ。スポンジのようになんでも吸収していく強さが、このおじさんにはあるなと思って、やっていて楽しいです。

――誠を演じるにあたって苦労している点はありますか?

自分のアップデートさ加減があんまりわかっていないから、監督に「まだもうちょっとアップデートしときましょうか?」とか、逆に「もっとわからないようにしましょうか?」とか確認してます。ちょっと難しいんだよね、話数によって。(撮影は)9話やって2話やってとか、11話やって6話やってとかだから、そこら辺をちゃんと自分で考えなきゃいけないなと思っています。

――この作品はいろんな人のいろんな好きを肯定するドラマですが、ご自身の「好きなもの」は何ですか?

最近好きなもの……ずーっとこの時間が増えたなと思うのは、TikTokを見てる時間。目が疲れてきてもうやめてほしいと思うんだけど、左手の親指が動くんだよね。(気がつけば)スクロールしてるっていう。今、やめどころがわからないっていう状態。ラストがわからなくなっちゃう、無限に。でもこの時間が好きなのかな。

――ちなみにTikTokは1日何時間くらい見られるんですか?

分からないなぁ……奥さんに怒られるまで(笑)。「もうやめな」って言って。お風呂やトイレとかどこでも見ちゃう。

――最後にドラマ全体としての見どころを教えてください。

家族とか同僚に白い目で見られていた沖田誠という本当に偏屈で古い価値観を持っていてガチガチに(価値観を)固めたおじさんが、ある一人の青年と出会って、どんどんどんどん考え方を変えていく。この変えていく姿が面白いというか泣けるというか、そこが見どころです。

【編集部MEMO】
このドラマの主人公は、世間の古い常識・偏見で凝り固まったひとりの中年男・沖田誠(原田)。家族からは「堅物」と嫌われ、デリカシーのないその言動は会社の部下からも敬遠されている。だが、彼は彼なりに自分の信じる道を突き進んできた。それが「たった一つの正解」だと信じて。そんな彼に転機が訪れる。高校生の息子が3カ月前から引きこもってしまったのだが、家に連れてきた友人がゲイだと分かり、誠は反射的にその友人を否定してしまう。息子が告げたひと言に誠はショックを受ける誠。「僕は……お父さんみたいな人には絶対なりたくない!」。そんな誠に、息子の友人・大地がある提案をする。「お父さん、俺と友だちになれませんか?」。偏見だらけのアラフィフのおっさんに、二回り以上年下のゲイの友だちができたことで、彼の「常識」がアップデートされていく。愛する家族のため、そして、周囲の愛すべき仲間たちのため、誠の奮闘劇が始まる。