JR東海とJR西日本は、2024年3月16日に実施するダイヤ改正で、ビジネスブースを設置したN700Sで運転する列車を増やすと発表した。東海道・山陽新幹線直通の「のぞみ」を中心に、上下計28本の定期列車で運転される。

  • 東海道・山陽新幹線でビジネスブースを設置したN700Sを使用する列車が増える(2023年10月の報道公開で撮影)

N700Sのビジネスブースは、7・8号車間のデッキ部にあった喫煙ルームを改造し、2022年5月に試験導入。一時的な打ち合わせやウェブ会議、電話などで利用でき、個室タイプでテーブル、ハイチェア、コンセント等を設置している。試験導入は3編成のみだったが、利便性向上への改良を加えた上で、2023年10月に本格導入。2024年度中にN700Sの全編成で整備完了を予定している。

2023年3月のダイヤ改正が行われた時点で、ビジネスブースを設置したN700Sは東京~博多間の「のぞみ」上下各3本に充当された。2024年3月のダイヤ改正後、ビジネスブースを設置したN700Sを使用する列車が増え、「のぞみ」の他に一部の「ひかり」「こだま」でも使用する予定に。下りは「のぞみ」13本(東京・名古屋~広島・博多間)、「ひかり」1本(東京~新大阪間)、「こだま」1本(東京~名古屋間)の計15本。上りは「のぞみ」10本(博多・広島~東京間)、「ひかり」1本(新大阪~東京間)、「こだま」2本(名古屋・三島~東京間)の計13本。上下計28本のうち、「のぞみ」(上下計23本)はすべて東海道・山陽新幹線を直通する列車となっている。

なお、やむをえない事情で車両を変更する場合があるほか、臨時列車を含む他の列車についても、ビジネスブースを設置したN700Sで運転する日がある。

  • 2022年に試験導入されたN700Sのビジネスブース(2023年10月の報道公開で撮影)

  • 山陽新幹線もダイヤ改正後、N700Sで毎日運転する列車が増える

東海道・山陽新幹線を直通する「のぞみ」のうち、時刻表などで事前に案内している「N700Sで毎日運転する対象列車」に関して、下り「のぞみ1号」、上り「のぞみ40号」を追加することも発表された。ダイヤ改正後、山陽新幹線において「N700Sで毎日運転する対象列車」は上下計27本(すべて「のぞみ」。下り15本・上り12本)に。うち23本(下り13本・上り10本)はビジネスブースを設置したN700Sで運転される。「山陽新幹線をご利用いただく際にN700Sをさらにお選びいただきやすくなります」(JR西日本)とのこと。