リーズナブルな焼肉店として、幅広い世代から愛される「牛角」。今や日本を飛び出し、シンガポールや香港、カナダなどグローバル展開しているのをみなさんご存じでしょうか。

そこで今回は渡米9カ月の筆者が、アメリカの牛角をレポートしていきます! 「お店の雰囲気は?」「メニューは同じ?」「リーズナブルな価格のまま?」など、気になるギモンをみていきましょう。

  • カリフォルニア州サンディエゴの店舗「牛角」

■日本の焼き肉は「JBBQ」として人気!

実はアメリカでは「日本式の焼き肉=Japanese BBQ」、略して「JBBQ」として親しまれているんです。牛角もそのJBBQのうちの1つとして、現地ではよく知られた存在。

今回筆者がやってきたのは、カリフォルニア州サンディエゴにある「牛角」です。筆者が訪れた際は、カップルや家族連れ、友人グループで店内は、にぎわいをみせていました。

  • 【潜入レポ】アメリカの『牛角』は高級焼肉店!? - 食べ放題メニューや価格の違いにビビったぞ

    テーブルの様子はまるで日本のお店にいるよう

「いらっしゃいませ〜」の声とともに入店すると、網を囲むスタイルなど日本と似た雰囲気の店内にどこか懐かしさを感じます。

■JBBQは高級だった…

日本の牛角の食べ放題(90分制)は、70品で3,498円、90品で3,938円、100品の堪能コースでも5,368円とリーズナブルな価格でさまざまな種類のお肉が食べられます。

一方、アメリカはというと......3段階の食べ放題コース(90分制)にわかれているのは日本と一緒。ですが、一番安い37品でも52ドル(約7,500円)、次の55品は62ドル(約9,000円)、72品は72ドル(約10,500円)と、手ごろとは言い難いお値段です。

  • 37品52ドル(約7,500円)のメニュー

円安の影響も大きいかと思いますが、70種類で日本は3,498円、アメリカは72種で10,500円と、その差は倍以上。突然、牛角が高級店にみえてきました……(笑)。

  • 【画像】アメリカの牛角・食べ放題メニューが寂しい…

    55品62ドル(約9,000円)、72品72ドル(約10,500円)のメニュー

■アメリカ仕様のメニューに驚き

気になるラインアップはというと、37品のコース(約7,500円)は13種類のお肉に加え、焼き野菜や海鮮、枝豆、サラダ、白米、みそ汁などのサイドメニューがついてきます。

今回、日本でおなじみの牛タン塩やハラミがどうしても食べたかった筆者は、その2品が含まれる55品のコース(約9,000円)をセレクト。ちなみに本コースでも、牛タン塩とハラミは、食べ放題ではなく1人1皿限り。これはもう1皿をとことん味わって食べるしかありません(笑)。

  • 大人気の「牛タン塩」と「ハラミ」

まずは目玉の「牛タン塩」と「ハラミ」からいただきます。塩こしょうで味付けされた牛タンとレモン汁のコラボが懐かしい! ハラミもタレが染みていて、食感も味も大満足です。家族みんなで思わず「おいし〜」と声を出してしまいました。

そのほか、肉メニューとしてカルビやニューヨークステーキ、ヒレなど定番のメニューもあるので焼き肉の醍醐味をしっかり味わえます。

  • この焼き加減が懐かしい&最高なのです

野菜メニューは、現地人向けのラインアップに。玉ねぎ、エリンギ、キャベツなどが中心の日本とは異なり、ししとう、ズッキーニ、ガーリックマッシュルームなどに加え、ブロッコリーのチーズフォンデュといった珍しい品もあるんです。

  • グリルがにぎやかになってきます

また食べ放題のデザートも、アメリカならでは。こちらで人気の「もちアイス」のほかに、「S’mores(スモア)」と呼ばれるデザートを選択できます。

スモアは、焼いて柔らかくなったマシュマロとチョコレートをクラッカーで挟むというアメリカの定番デザートなのですが、これがまたおいしいんです。日本の牛角にも置いてほしいな〜と思うほど(笑)。

  • デザートまで大満足のコース

と、ここまではあるものをレポートしてきましたが、日本にあってアメリカにないものもレポートしておきます!

焼き肉の定番ともいえる、キムチはあるのでですが、ナムルやカクテキなどの総菜はありません。また、日本ではスタンダードなホルモン系のメニューも食べ放題・単品メニューともに提供されていないので注意が必要です。

日本の牛角を知っているだけに、このあたりがないのはちょっぴり寂しいところ……。

■単品メニューもチェック!

続いては、単品メニューにも注目していきましょう! 実は日本から輸入された「和牛」も同店では用意されているのですが、和牛カルビは1皿59ドル(約8,500円)と、かなりの高級品。その値段にビビります……。

ほかにも、アメリカの牛角では「USDA PRIME」というアメリカン・ビーフ全体からごくわずかしかとれない、最高ランクに位置するお肉も提供されています。

お財布に余裕があれば、アメリカと日本の高級肉を比較してみるというのもおもしろいかもしれません。

■網交換はやってもらえる?

日本の焼き肉屋さんでよくみる光景といえば「網交換」! こちらでも、もちろん交換してもらえます。

  • 網交換の様子

1度目はこちらからお願いをしましたが、2度目は店員さんから「交換しようか??」と声をかけてくれたので、通常サービスのようです。お肉をおいしくいただくには欠かせないサービスが、アメリカでも提供されているのはうれしいですよね。


アメリカで「牛角」!?と思われるかもしれませんが、日本の味を堪能しつつ、現地ならではのメニューも楽しめるハイブリッドなお店。アメリカを訪れた際は、ぜひお近くの「牛角」を探してみてください。懐かしい味だけでなく、新しい焼き肉にも出会えるかもしれません。