えちぜん鉄道は、近年の動力費(電気料)と資材価格の高騰、人材確保に向けた賃上げへの対応など、安定的な経営を図るため、開業以来初(消費税に伴う賃上げを除く)という値上げによる運賃改定を2024年3月16日に実施すると発表した。

  • えちぜん鉄道が2024年3月16日に運賃改定を実施

普通旅客運賃(大人)は、距離に応じて20~50円の値上げを行い、平均改定率は10.3%に。特定区間は所定運賃より安価に設定されているため、距離に応じて調整する。これにともない、営業キロ2kmまでの運賃(初乗り運賃)は現行160円から180円、49kmから52kmまでの運賃は現行1,020円から1,070円に値上げされる。

通勤定期旅客運賃(大人)は、普通旅客運賃の改定に準じて既存の割引率で改定し、平均改定率は10.5%。通学定期旅客運賃(大人)は、普通旅客運賃の改定に準じず既存の割引率を変更し、値上げ率を通勤定期旅客運賃の約2分の1になるよう抑制する。平均改定率は5.7%となる。

企画乗車券は、「一日フリーきっぷ」を現行1,000円から改定額1,200円、「サポーターズクラブ一日フリーきっぷ(一般会員)」を現行900円から改定額1,000円、「サポーターズクラブ一日フリーきっぷ(65歳以上ゴールド会員)」を現行800円から改定額900円、「福井鉄道えちぜん鉄道 共通1日フリーきっぷ」を現行1,400円から改定額1,700円、「あわら温泉宿泊フリーきっぷ(2日間有効)」を現行2,000円から改定額2,500円に改定する。その他の企画乗車券の改定額は決まり次第、同社サイトにて知らせるとのこと。回数券も普通旅客運賃の改定に準じて変更される。

福井鉄道との乗継運賃も、両社の運賃改定にともない改定となる。2024年3月16日より前に購入した回数券・定期乗車券は、有効期限までそのまま利用できる。