女優の石原さとみが主演を務める、映画『ミッシング』(2024年公開)のキャストが30日、明らかになった。

  • 上段左から青木崇高、中村倫也、森優作。下段左から小野花梨、細川岳

    上段左から青木崇高、中村倫也、森優作。下段左から小野花梨、細川岳

とある街で起きた少女の行方不明事件を描く同作では、石原が失踪した娘の母親・沙織里を演じている。そんな家族の取材を真摯に続ける地元テレビ局の記者・砂田役で、中村倫也が出演。また妻・沙織里との温度差から夫婦喧嘩が絶えなくなる夫・豊役に青木崇高、心が見えなく何を考えているのか分からない怪しげな沙織里の弟・圭吾役に森優作、キー局を受けるも全滅してローカル局に入社した新人記者で砂田の後輩・三谷役に小野花梨、飄々とした態度で取材中も緊張感がないカメラマン・不破役に細川岳と実力派俳優陣が揃った。

その他、失踪してしまう沙織里の娘・美羽を有田麗未、砂田の上司でテレビ局の番組デスクを演じるのは小松和重、沙織里の弟・圭吾の職場の先輩をカトウシンスケ、砂田の後輩記者・駒井を山本直寛、失踪事件の担当刑事・村岡を柳憂怜、沙織里と圭吾の母親を美保純が演じている。

■中村倫也 コメント

理想と現実を同じ地平に存在させることは難しい。そんな一筋縄では行かないもどかしさを乗せて、砂田という役を演じました。この作品でそっと置かれている、人間の美しさが私は好きです。お楽しみに。

■青木崇高 コメント

「この夫婦に、これからも希望の光がさし続けますように」撮影が終わり、役柄から離れても、そう願っている自分がいます。
この映画が人の心に優しく寄り添えるものになって欲しいです。

■森優作 コメント

いろんな情報が錯綜している社会で、日々、個人の価値観が揺らぎ、知らず知らずの内に、物事に対する白黒を簡単につけすぎているのではないか、と感じます。その色と色の狭間には何が在るのか、この作品は懸命に見つめています。自分が演じた土居圭吾は、今もずっと心にいます。より多くの方に何かが少しでも届くことを願っています。よろしくお願いします。

■小野花梨 コメント

目を背けたくなるけど目が離せない。そんな石原さとみさんの佇まいと作品のエネルギーに圧倒されました。作品の一部になれて幸せでした。

■細川岳 コメント

どこまで続くか分からない苦しみに胸を締め付けられながらも、そっとさしこむ光や風景、そこで生きる人の姿にはっとさせられた。『美しい』と思う瞬間が何度もあった。そういう瞬間にこそ自分勝手な日常から立ち止まることができるし、人を想うことができるのではないかと感じさせられた。実際そうだと思った。強さとはなんだろうか、強くないといけないのだろうか。喪失の先にある未来に光があると信じたい。

【編集部MEMO】
映画『ミッシング』は吉田恵輔監督(※吉はつちよし)によるオリジナル作で、とある街で起きた少女の行方不明事件を描く。娘が行方不明になった時、母・沙織里(石原)は好きなアイドルのライブに足を運んでいたという事実と茶髪メッシュの風貌ゆえに、ネット上では「ライブ狂いで育児放棄の母」という誹謗中傷の投稿がなされ、苛立ちを募らせていく。さらに日が経つにつれ、徐々に冷静になっていく夫・豊(青木崇高)との温度差を感じ始め、夫婦喧嘩が絶えなくなっていく。世の中に溢れる欺瞞や好奇の目に晒され続けたことで沙織里の言動は次第に過剰になり、いつしかメディアが求める“悲劇の母”を演じてしまうほど、心を失くしていた。一方、砂田(中村倫也)には局上層部の意向で、視聴率獲得の為に沙織里や沙織里の弟・圭吾(森優作)に対する世間の関心を煽るような取材の指示が下ってしまう。それでも沙織里は「ただただ、娘に会いたい」という一心で、世の中にすがり続ける。

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