自己分析、仕事研究、インターンシップに始まって、エントリーシート&面接対策まで、就活でやるべきことは盛りだくさん。時には、壁にぶつかったり、迷いや悩みを抱えてしまったりすることがあると思います。

そんなときに参考になるのが先輩たちのアドバイス。「マイナビ 2024年卒 大学生 活動実態調査(10月中旬)」では、就活を終えた先輩たちに、2025年卒の就職活動生に向けて、自身の後悔や成功例を踏まえたアドバイスを聞いています。

今回は、これらのアドバイスをテーマを絞ってご紹介します。

自己分析では"自分が譲れない条件"の確認を

まずは、自己分析に関するアドバイスから。

「一番するべきことは自己分析だし、就活が終わるまで自己分析はするべきことだと思いました。(中略)ガクチカ、自己PR、志望理由が主に聞かれるが、どの話をするにしても自分の性格や長所短所などが基礎になってくると思います」(文系女子)

「自己分析がとにかく大事だなと思いました。企業分析に関しては、ESや面接において企業ごとに回答する内容が異なりますが、自身の事柄についてはどの企業に対しても使えると実感したからです」(理系男子)

など、就活における自己分析の重要性を指摘する声が複数寄せられています。また、自己分析を進めるなかで、自分の信念や譲れない条件を整理しておくことをおすすめするアドバイスも多数寄せられました。

「何をしたいのか分からないまま就職活動を行いましたが、自己分析をすることでやりたくないことを発見しました。得意なことが無くても譲れない条件を見つけると方向性が決まっていくので、自分を見つめ直す時間を大切にしてほしいです」(文系女子)

「就職先に関して"譲れない条件"は早いうちからしっかり考えておくべきだと思います。私は本選考の時期まで勤務地についてあまり考えておらず、インターンシップ経由で早期選考に乗れた企業がすべて希望勤務地から外れていて後悔しました」(理系女子)

「企業に入社するとしても『自分の人生=仕事』となって会社に振り回される人生にならないように、自分の希望は曲げずに持っておいた方が良い」(理系女子)

自己分析は、自分の「興味・能力・価値観」を整理することが基本ですが、"やりたいこと"や"できること"だけに注目するのではなく、"やりたくないこと"や"できないこと"を客観的に整理しておくことも忘れないようにしたいですね。

広い視野で業界&企業研究、インターンシップで新たな出会いを期待

企業研究に関するアドバイスは、やはり視野を広げることの重要性を指摘するアドバイスが多いようです。

「やりたいことが決まってない人こそ、幅広い業界、業種を見た方が良いと思います」(文系女子)

「思い描いていた業界とは全く違うところにやりたいことがある可能性もあるので、選択肢を絞らずいろんな企業を見てみてください」(理系男子)

「CMやイメージからの『自分に合いそうな企業』ではなく、まだまだその世界は広いです。そこだけを見て落ちて挫折するよりは選択肢を増やして、安心して働けそうな会社を見つけるほうがモチベーションを保てます」(文系男子)

就活を始めた当初は、志望業界や志望企業が明確でないという人が多いと思いますが、そんな人こそ、できるだけ視野を広くして、さまざまな業界や企業を見ていくことをおすすめします。

企業研究の一環として、積極的に参加したいインターンシップですが、先輩たちは、インターンシップ参加のメリットや注意点についてもアドバイスしてくれています。

「勉強になるのでいろいろな企業のインターンに積極的に参加した方が良いと思います」(理系女子)

「就職活動開始前には思いもよらなかった業界・企業との出会いが夏~秋にかけてのインターンシップであり、そこから就職活動がますます楽しくなりました」(文系女子)

「『本当に行きたい』と思った企業には、十分な情報な手に入ったあとでも、何度も説明会やインターンシップには参加すべきだと思います」(理系男子)

など、インターンシップの重要性を再確認するアドバイスはもちろんのこと、インターンシップに参加することで、業界選びの視野が広がったり、企業研究の深掘りにつながったりするなどのメリットが紹介されています。

エントリーシートの添削と面接の練習をおろそかにしない

最後にエントリーシートや面接に関するアドバイスをご紹介します。

「時間に余裕があれば、早い時期からエントリーシートを書く練習をすると良いと思います」(理系女子)

「身近な社会人に添削を頼めると良いと思った。また、専攻が違う人に目を通してもらうと、より誰にでも分かりやすい表現に修正しやすい」(理系女子)

「ES(エントリーシート)などは、キャリアセンターやたくさんの人に見てもらった方が無難で選考も通りやすくなります」(文系男子)

エントリーシートは、時間的な余裕がある間にまずは書いてみること、そして、書いたものは必ず誰かに添削を依頼するアドバイスが多くありました。

インターンシップ選考用でも本選考用でも、自分で書いて終わりにせず、キャリアセンターの職員やOB・0Gなど、さまざまな社会人に内容をチェックしてもらって、説得力のあるものに仕上げていきましょう。

面接に関しては、やはり"慣れ"と"実践練習"の重要性を指摘するアドバイスが多いようです。

「人と接することが苦手だった自分も面接ではかなり苦労したので、人と話すことに慣れていない、或いは人見知りの方は、大学や地元にある就活支援センターを使って練習するといいでしょう」(文系男子)

「練習おすすめです。私も最初の面接練習のときは、頭が真っ白になってしまって、なにも話せなかったりしました。練習なので、失敗しても大丈夫だから、面接がどんな感じなのかという慣れのためにも一度は経験してみてはどうでしょうか?」(文系女子)

また、話を盛り過ぎないようにすることや、逆質問を通じて、さらに企業理解を深める機会にすることを助言する先輩もいます。

「私は面接でエピソードを盛らないように等身大の話をするように心がけていました。面接中に自分の話に整合性が持てない可能性が出てくるのでは、と考えていたからです」(文系男子)

「面接時に学生は面接される立場ではありますが、自身が人との関わりを大切にする人間でしたので、逆質問の際などに面接官の方にどうして企業を選んだのかやそれが今実現できているのかなどを深掘りしてお伺いし、表面的な回答だけでなく面接官の方のパーソナリティも聞くことで、社員の方の傾向を掴んだりもしました」(理系女子)

以上、自己分析、企業研究、インターンシップ、エントリーシート対策、面接対策を中心に先輩のアドバイスをご紹介しました。

今回のアンケート調査では、ここでご紹介したアドバイス以外にも、就活全般における注意点、悩みや不安の解消法、モチベーションの維持の仕方などについても回答が集まっています。また次の機会にご紹介したいと思います。