JTは、加熱式たばこ用デバイス「プルーム・エックス(Ploom X)」の新型モデルとなる「プルーム・エックス・アドバンスド(Ploom X ADVANCED)」および、専用たばこスティック「メビウス・ブラック・コールド・メンソール」を、11月21日に発売する。

「プルーム・エックス」は、「たばこの愉しみの拡張」を目指した加熱式たばことして、JT初のグローバルモデルとして2021年8月に発売。「プルーム・エックス」以前、JTは日本国内市場において「プルーム・エス」を投入していたが、ロシア・イギリス・イタリアにおいても、JTI(JTインターナショナル)が、同じ「プルーム・エス」という名前を冠した加熱式たばこデバイスを展開していた。

そして、グローバルでの一本化を目指して、2019年より開発がスタートしたのが「プルーム・エックス」。JTIが持つデザインの美しさと、日本が持つ技術の確かさを掛け合わせることで、「よりグローバルに展開できる自信のある商品になった」と、JT 商品企画部 RRP担当部長の山口顕氏は振り返る。

  • JT 商品企画部 RRP担当部長の山口顕氏

「プルーム・エックス」は2021年の発売以降、堅調に伸長。約2.5倍の成長をみせ、10.5%までシェアを拡大しているが、さらなる成長を遂げるために開発されたのが、新たに登場する「プルーム・エックス・アドバンスド」となる。

「プルーム・エックス」の満足度について、「デバイスのデザイン性やユーザービリティの高さを非常に評価していただいている」という山口氏。その一方で、「プルーム・エックス」を使わなくなった人の離脱理由をみると、「吸いごたえがない」「味香りが弱い」「メンソール感が弱い」がTOP3となっており、「味にまつわるネガティブな印象が強い」との見解を示す。なお、この離脱理由は「プルーム・エックス」に限らず、加熱式たばこ市場から離脱するユーザーの多くが当てはまるものだと話す。

「プルーム・エックス・アドバンスド」の特徴は、「テイスト」「ユーザービリティ」「デザイン」の3つ。その中でも最大の進化ポイントが「テイスト」で、JT独自の新加熱技術“POWER HEATFLOW”と呼ばれる新たなヒーティングエンジンを搭載することによって最高加熱温度を320度まで引き上げることが可能。また、温度と気流を緻密にコントロールすることで、たばこスティックのパフォーマンスを最大限に引き出すことができるという。

そして、この“POWER HEATFLOW”と、今年3月に実施された専用たばこスティック「メビウス」のリニューアルの関連性についても言及。3月のリニューアルでは、より凝縮された複雑な味わいが愉しめるたばこ素材に変更されているが、“POWER HEATFLOW”が実現する320度の加熱温度と、新たなたばこ素材が掛け合わせることで、さらにたばこのうま味が引き上がる設計になっていることが明かされた。

  • プルーム・エックス・アドバンスドの進化イメージ

「プルーム・エックス」と競合他社製品を比較した調査結果によると「レギュラー」に関しては、ほぼ変わらない支持を集めているが、「メンソール」「フルーツフレーバー」では、競合他社製品よりも弱いという結果に。ところが新商品の「プルーム・エックス・アドバンスド」では、いずれのフレーバーにおいても競合他社を大きく上回る支持を集める結果となった。「お固いJTが、こういうものを出すということで、今回の商品に我々がどれだけ自信を持っているかがわかっていただけるのでは」と笑顔を見せた。

一方、「デザイン」については、「プルーム・エックス」のアシンメトリックで流麗な曲線美をそのまま踏襲しつつ、質感を引き上げる形でデザインを変更。スライダーが「プルーム・エックス」よりも薄くなっており、スライダーと本体の間のギャップが詰まることで、全体的に密度感が感じられる、より高品質なデザインとなっている。

  • 「プルーム・エックス」(左)と「プルーム・エックス・アドバンスド」(右)。スライダーがやや薄くなっている以外は同じデザインを継承

  • 「プルーム・エックス」(左)のロゴはエンボス(彫り)加工だが、「プルーム・エックス・アドバンスド」(右)は光沢のある箔押し加工を採用

そして、「ユーザビリティ」に関する「プルーム・エックス・アドバンスド」の最大の特徴は「自動加熱」。スライダーを開き、たばこスティックを挿し込むだけで自動的に加熱がスタートする。さらに、充電時間が「プルーム・エックス」の約110分から約90分に短縮されている点も見逃せないポイントとなっている。

  • 充電時間が約90分に短縮されるのは付属のACアダプタを使用する必要がある

「プルーム・エックス」は、喫煙可能な5分の間、パフ回数無制限ということもあって、パフ数が多くなると後半の吸いごたえが弱くなる傾向にあったが、実際に試してみると、「プルーム・エックス・アドバンスド」は、後半でも吸いごたえがしっかりキープされており、吸い始めから吸い終わりまでしっかりと愉しむことができる。

また、最高加熱温度が高くなったことによって、デバイス本体が熱くなるのではという不安もあったが、「プルーム・エックス」との違いはほとんど感じられなかった。

商品名 プルーム・エックス プルーム・エックス・アドバンスド
本体サイズ 約43.5(幅)×約88.5(高さ)×約24.0(奥行き)mm
重さ 約95g
最高加熱温度 約295度 約320度
加熱時間 約25秒
使用可能時間 約5分/パフ数無制限
充電時間 約110分 約90分
充電端子 USB Type-C

「プルーム・エックス・アドバンスド」は、11月21日より、全国のたばこ販売店、コンビニエンスストアほかにて販売開始。各種キャンペーンも実施され、11月21日から2024年1月7日までの期間は、定価1,980円のスターターキットを980円で販売。そのほか、“のりかえ応援割”として、JT、他社問わずに手持ちのデバイスを下取りに出すことで780円で購入できる。

■メビウスに「極冷メンソール」が登場

一方、同じく11月21日より販売開始となる、専用たばこスティック「メビウス・ブラック・コールド・メンソール」だが、3月に行われたメビウスブランドのリニューアルについて、JT 商品企画部 ブランドマネージャーの井上開斗氏は、「キャッチコピーである“たばこ感”に対して94.6%が満足している」との調査結果を提示。「販売数量もリニューアル前に比べて約3倍にまで伸長しており、大変多くの方にご愛顧いただいている」との見解を示した。

  • JT 商品企画部 ブランドマネージャーの井上開斗氏

「『プルーム・エックス・アドバンスド』で吸ってこそ、メビウスのパフォーマンスは引き出される」という井上氏は、「この満足感は、今後もどんどん上がっていくのでは」との期待を寄せた。

  • メビウス・ブラック・コールド・メンソール

「極冷メンソール」のこだわりポイントは「天然100%メンソール」「メンソールフィルター」「冷感チップペーパー」の3つ。メンソールには大きく分けて、天然メンソールと合成メンソールの2つがあり、天然メンソールは結晶が大きく、天然ゆえに大きさが不揃いという特徴から、より爽快な味わいが愉しめるという。

  • パッケージの裏面にも「天然100%メンソール」が表記されている

そして、フィルター部分にもメンソールを配合した「メンソールフィルター」の採用で、たばこの葉だけでなく、フィルターからもメンソール感を愉しむことができる。さらに、直接口に触れるフィルターを巻く紙に「冷感チップペーパー」を採用。たばこスティックをくわえた瞬間から冷涼感を味わうことができるようになっている。

  • 「メンソールフィルター」+「冷感チップペーパー」でメンソール感をさらに向上

これら3つのこだわりのほか、たばこスティックのたばこ葉のブレンドにも工夫が加えられており、従来品よりもあえて“たばこ感”が抑えることで、よりメンソール感を際立たせているという。「引き算的な発想を加えることで、極冷メンソールを実現していますので、メンソールが好きだという“メンソール・ラバー”の方に、ぜひ一度お試しいただきたい」と魅力を紹介した。

「メビウス」ブランドのメンソールラインナップは、「ミックス・ミント・メンソール」「コールド・メンソール」「シャープ・コールド・メンソール」、そして「ブラック・コールド・メンソール」の順にメンソール感が強くなっている。メンソールの強弱やミント感の違いなどを吸い比べて、ぜひ自分にベストな銘柄を探してみたい。

実際、“突き抜ける強冷メンソール”と謳われた「シャープ・コールド・メンソール」と吸い比べてみても、さすが“極冷”といえるメンソール感を感じられる「ブラック・コールド・メンソール」。「プルーム・エックス・アドバンスド」と組み合わせることで、より強いメンソール感を愉しむことができる。

「メビウス・ブラック・コールド・メンソール」は、11月21日より、全国のたばこ販売店、コンビニエンスストアほかにて販売開始。20本入で、価格は500円となる。