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秘密のケンミンSHOW極 群馬最強ファミレス&沖縄自転車に乗らない!?神社を参拝する時のお作法は全国共通。だいたいみんな同じ順序で同じことをするものだ。まず入り口の鳥居で一礼。次に手水で手を清め、口も清める。そして参拝の際は二礼二拍手一礼。ところが山口県民は、ここで他県ではやらないことを始める。
ある山口県民を観察すると、参拝が終わった後、境内にあるもう一つの小さな神社に向かい、何やら地面で拾っている。それは、石!
別の神社でも、参拝を済ませた人々が、帰り際に鳥居に石を投げている。なんて不謹慎な!だがどうやら、山口県民の多くが、神社にお参りすると石を拾って鳥居に投げるらしいのだ。何をする、山口県民!神様に失礼じゃないか!
石を投げていた山口県民にそんなことしていいのかと聞くと、「全然大丈夫でしょ」と何の罪の意識もない様子。どうやらただ投げるのではなく、鳥居の上に石を乗せようとしているようだ。
確かに、山口県のあちこちの神社に行ってみると、どこの鳥居にも石がたくさん乗っている。みんなが投げて乗せているに違いない。中には、石でびっしり埋め尽くされた鳥居もある。
神社としては迷惑ではないのか?ある神社の宮司さんによれば「神社や神様を身近に感じてもらえるので、まったく問題ありません」そうなのか!心が広いというか、むしろ喜んでもらってるなんて、寛容だなあ。
ところで、石投げに極意はあるのか?石投げ歴数十年の超ベテランたちに聞いた。
「丸い石より平べったい石の方が乗りやすいですね」なるほど、それはそうかもしれない。せっかく乗っても丸い石だと転げ落ちそうだ。
なぜ山口県では鳥居に石を投げるのか。さっきとは別の宮司さんに聞いた。
「願い石というのがあり、石を撫でたり持ち上げたり、重ねたりする地域もある。このあたりでは鳥居に石を乗せることで神様に思いを伝えたのでは」
いつの頃からかはわからないが、昭和初期の写真でも山口県の神社の鳥居に石が乗っているのが確認できる。
また山口県だけでなく、中国地方、九州地方、四国地方でも「鳥居に石を投げたことがある」人は多いようだ。