トヨタ自動車が新型車「クラウンスポーツ」のハイブリッド車で予約の受け付けを開始した。発売は2023年11月頃、価格は590万円となる。16世代の歴史を持つクラウンで初のSUVとなるクラウンスポーツとはどんなクルマなのか。開発責任者の話を聞いてきた。

  • トヨタ「クラウンスポーツ」

    トヨタが新型「クラウンスポーツ」を発表!

硬いだけじゃない? 「スポーツ」の走りとは

通算16世代目となる新型クラウンには4つのボディタイプがある。セダンとSUVの中間的な立ち位置の「クロスオーバー」は2022年9月に発売済み。SUVの「スポーツ」は新型クラウン第2弾として2023年11月に発売となる。「セダン」は2023年11月頃、ワゴンの「エステート」は2023年度内に発売予定だそうだ。

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    4種類の新型「クラウン」が勢ぞろい

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    新型「クラウン」はデザインの大幅な刷新により若年層からも関心を集めているとのこと。「クロスオーバー」(写真)の購入者では20代以下の比率が旧型比で2.5倍に増えているそうだ。海外展開もクラウンにとって新たな挑戦だが、米国では代々アメ車に乗ってきた家族が街を走るクロスオーバーを見て「一目惚れ」し、クラウンに乗り換えた例もあるという

六本木ヒルズで行われたクラウンスポーツの発表会に登壇した開発責任者の清水竜太郎さんによると、新型クラウンは「ライフスタイルやクルマのある生活、お客様がクルマに求めるものの多様化」を踏まえ、「見てカッコいい、欲しいと思えるデザイン」を目指して開発を進めたとのこと。それでいながら、歴代クラウンに共通する哲学として、「乗り心地、静粛性、安心して乗れること」という根底の価値は新型でも守ったという。

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    「クラウンスポーツ」のボディサイズは全長4,720mm、全幅1,880mm、全高1,565mm

クラウンスポーツの開発を担当したトヨタの本間裕二さんによれば、このクルマは「圧倒的なワイドスタンス感」「全長と全高を抑えた新しいスタイル」が特徴。見た瞬間に「ワオ!」といってしまうような高揚感を感じ、走り出すとさらにワクワク感が高まるクルマを目指した。走りは俊敏かつ軽快でありながら、タイヤが地面をつかむ接地感が安心感をもたらすそうだ。21インチの大径タイヤが視覚的にも走りの安定感を訴えてくる。

乗り心地については「硬いだけがスポーツではない」と本間さん。サスペンションで路面からの入力をうまくいなす上質な乗り心地を追求したという。

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  • 「クラウンスポーツ」のエクステリアについては、建物など周囲の風景がボディにどう映り込み、どう変化していくかを考えてデザインしたとのこと。ボディカラーでは、ほかの新型クラウンでは選べない「アッシュ」と「マスタード」をラインアップする

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  • 内装では今までにない取り組みとして「アシンメトリー」なデザインを採用。助手席とコックピットで色を使い分けている

11月に発売となるクラウンスポーツは2.5Lのガソリンエンジンを用いたシリーズパラレルハイブリッドシステムを搭載。駆動方式は4WDの「E-Four」だ。燃費はWLTCモードで21.3km/L。月間販売台数は700台を見込む。2023年12月頃にはクラウンスポーツのプラグインハイブリッド車(PHEV)が登場する予定だ。