グローバルヘルスコンサルティング・ジャパンは9月29日、「ステージ1のがんの発生状況」に関する調査結果を発表した。調査は、がん医療の均てん化を目指す専門家組織「CQI研究会」に参加する医療機関(2019年〜2022年のデータがそろっている107病院、患者数266万1760人)のデータをもとに、分析した。
分析によると、2022年までの3年間で、がんの症例数で最も変化があったのは「AYA世代」と呼ばれる15~39歳の女性。2年前の2020年と比較すると、2022年の症例数は1割以上減少。AYA世代の女性で最も多い症例は「子宮頸がん」で、2022年の症例数は2019年と比べて17.9%と2割近く減少していることがわかった。
がん進行度の指標をみると、2022年の「子宮頸がん」におけるステージ1の占有率は43.9%と、2019年と比べて2.1%減少。同様に、ステージ2(17.7%)は0.4ポイント減、ステージ3(27.1%)は4.2ポイント増、ステージ4(11.3%)は1.3ポイント減少する結果に。新型コロナウイルス感染拡大期における「検診控え」の影響してか、「子宮頸がん」の早期発見件数は減少傾向となった。
同様に、「すい臓がん」の早期発見数をみると、増加傾向に。2022年のすい臓がんにおけるステージ1の占有率は16.1%と、2019年と比べて3.7%増加。一方、ステージ3(13.6%)は1.0ポイント減、ステージ4(48.1%)は2.1ポイント減と、減少に転じていることがわかった。