舞台『刀剣乱舞』陸奥守吉行役や『鬼滅の刃』猗窩座役、『鋼の錬金術師』ロイ・マスタング役など、2.5次元作品を中心に活躍している俳優の蒼木陣。10月6日~10日に東京・日本橋劇場で上演されるミュージカル『時をかける少女』では、深町一夫/ケン役を務める。蒼木にインタビューし、同舞台への意気込み聞いた。

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    蒼木陣 撮影:奥西淳二

■『時をかける少女』出演に喜びと怖さ「歌うことは大きな挑戦」

――ミュージカル『時をかける少女』への出演が決まったときの心境をお聞かせください。

怖いです(笑)。もちろんうれしかったですが、どの現場も不安な気持ちがあって。でも、自分の表現の中にミュージカル、歌という選択肢も、30代になってできたらいいなと思っていたタイミングだったので、ミュージカルとご縁ができたのはうれしいですし、しっかり学びながら自分の表現の選択肢を増やしていける機会になったらいいなと思いました。

――今回ミュージカルということでより怖さがあったのでしょうか。

そうですね。歌うことは大きな挑戦になると思うので。

――歌はどのように準備を?

ソロ公演のときに音楽家の方がオリジナルの曲を作ってくださって、それをお客様の前で歌えた機会が勇気をもらえる時間になったので、その経験をミュージカルにも生かせたらいいなと。セリフを自分の言葉として相手に伝えるというのが、たまたま歌になるだけなのかなとも思うので、これまで通りではないですが、これまでの経験を生かして向き合っていきたいと思います。

――ボイトレもやられているのでしょうか。

ソロ公演に向けてやったので、その経験が生きてほしいです。稽古期間で発声などしっかり土台を作っていくつもりですが、練習と本番は圧倒的な違いがあるので、お客様の前で表現する中でさらに成長できたらいいなと。本番の中でさらに積み重ねていきたいと思います。

――『時をかける少女』との関わりも教えてください。

初めて出会ったのはアニメでしたが、今回出演が決まってから原作小説も読ませていただきました。知らない人がいないぐらい有名な作品ですし、情報が解禁されてから友達などから「おめでとう」と連絡をもらいました。

――ミュージカルでどう描くのか気になります。

原作とアニメも表現方法が違いますし、今回ミュージカルとなると、また描かれ方が変わってくるのかなと思います。配役を見ると、織田信長役や森蘭丸役も書かれているので、それがどう絡んでくるのか、僕も楽しみです。

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■本田礼生とカラオケで点数勝負「鍛えられてはいるのかなと」

――この作品で一番楽しみにしていることは?

何より歌ですね。どう歌で表現できるのか、これまでなかった表現の選択肢が自分の中にどうできていくのかというのは楽しみです。

――もともと歌はお好きですか?

好きです。本田礼生くんとしょっちゅうカラオケに行っていて、「点数勝負しようぜ!」ってやっていました。中学、高校のときも、今もです(笑)

――カラオケでだいぶ歌声が鍛えられてそうですね。

お互い「かかってこいや!」という感じで、どう高い点数を叩き出して相手より上に行くかという戦いをしていたので、うまい下手という感じではなかったですが、鍛えられてはいるのかなと思います。

――改めて、『時をかける少女』がご自身にとってどんな経験になるといいなと期待していますか?

表現の選択肢が増えたらいいなというのが一番です。人前でミュージカルという形で歌う機会はこれまで多くなかったので、ソロナンバーもある今回の舞台を経て、歌で表現することが好きになれたらと思います。

――この作品をきっかけにいろんなミュージカルに出演していきたいと考えていますか?

それが理想です。そうなれるように頑張ります!

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■蒼木陣(あおき・じん)
1992年5月26日生まれ、大阪府出身。2015年、ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンの喜多一馬役で注目を集め、2016年、『プリンス・オブ・ストライド THE LIVE STAGE』の藤原尊役で初主演、2019年、「舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち」の陸奥守吉行役で初の単独主演を務める。そのほかの主な出演作は、「舞台『鬼滅の刃』其ノ参 無限夢列車」(2022)猗窩座役、舞台『鋼の錬金術師』(2023)ロイ・マスタング役、映画『君たちはまだ長いトンネルの中』(2022)武藤あつし役など。10月6日~10日に上演されるミュージカル『時をかける少女』では、深町一夫/ケン役を務める。