野草愛好家であり、自然観察指導員をされている「のん」さん(@365nitiyasou)。先日、観察会の下見に出かけたところ、珍しい光景に遭遇したそうです。

こちらをご覧ください。

もぐもぐ…
(@365nitiyasouより引用)

なんと、木が自分の名札を食べてしまっているではないですか!

こちらの樹木は、「シロダモ」というクスノキ科の植物だそうです。大きなお口でモグモグしている姿に、「くってる」「美味しそうに頬張ってるやん」「可愛いなー。くぼみのところが目っぽくみえてくる!!」「すごいなあ。これ」「生命の強さを感じる」といった反応が続々と。

一方、この状況に心を痛める人も……。

「痛そう…。もう少し早く気がついて外してあげてくれてたら」
「樹木名の札はとても役にたつのですが、樹木に負担にならないようにつけなきゃですね。材質も考えて」
「こうなる前に名札をユルくする方法ないのかといつも思う。人間がつけた名札でこうなるというのが、ほんとに辛い」

自然に寄り添いながら暮らしているツイ主・のんさんは、この光景をどう感じたのでしょうか? お話をうかがいました。

ツイ主さんに聞いてみた

―― この光景を目にしたときの気持ちを教えてください

「食べてる!」と思いました。食べすぎは体に良くないように、プレートを食べても木にとっても良いことはありません。

木が成長するにあたり、ネームプレートと接触して、こすれたところが傷になっていると思います。これ以上傷口が広がらないように。急いで覆いかぶさろうとしたのかなと推測されます。木にとっても災難ですので、伸びる素材のロープにするなどの対策が必要です。

―― 投稿に大きな反響がありますが、率直な感想をお聞かせください

このような状況は、木からしたら災難かもしれません。取り外すことも難しいですし、木が傷ついてしまいます。ひもがバネのように伸びる素材もあるので、木の成長に合わせて伸びるように工夫していただきたいものです。

―― 自然を大切にする「のんさん」は野草愛好家とのことですが、野草が好きになったキッカケは?

ウサギと一緒に暮らし始めたことをキッカケに野草生活を始めました。

飼育書に「ウサギは野草が好き」と書いてあって。それと、災害時に物流が止まってしまった際にペットの餌が手に入りづらくなるということもあり、ウサギを飼うなら野草を覚えなければと思って。災害時のリスク管理のために覚えました。

―― 野草にどんな魅力があるのでしょうか?

季節によって観察できる植物が違うので、季節の変化を日々感じる生活でもあります。観察を通して、街を彩る植物の暮らしぶりが明らかになり、単なる緑色の背景だった植物が、それぞれに名前をもつ一個人であり、個性的な隣人として認識できるようになります。

「野草を知ることで世界の解像度が上がる」
下を向いて歩くことで、世界が色鮮やかに見えるようになっていきます。


365日野草生活をしているというのんさんの『X(旧Twitter)』には、日本各地で出会った植物や生きものの様子が多数投稿されています。名前のない植物なんてない! みなさんも、普段何げなく通り過ぎている草木に、目を向けてみてはいかがでしょうか。