最近は自宅で食べるラーメンも随分とレベルが高くなり、かなり美味しくなった。

ただ、カップラーメンや冷凍ラーメンがいくら進化したとは言え、さすがにお店で食べるラーメンと比べたらその差は歴然。同じ「ラーメン」という名称でも、まったくの別ジャンルとして考えるべきだろう。

その壁をブチ破ると宣言したのが、昨年11月末から冷凍ラーメンの販売を始めた「日本ラーメン科学研究所」である。これを実際に自作して食べてみたところ、マジでラーメン屋に瞬間移動したのかと錯覚するほど絶品! この味を知らないと人生損するレベルなので、さっそくそのウマさの秘密とともに詳細をシェアしたい。

「家で食べられる店レベルのラーメン」に衝撃!

日本ラーメン科学研究所は、"食卓にエンターテイメントを届けること"を目指す株式会社「YES」が展開するブランド。同社は他に無人販売チェーン「餃子の雪松」などを手掛けており、日本ラーメン科学研究所の商品も餃子の雪松の店舗内で買うことができる。

現在、自販機と合わせて全国468店舗で販売されているそうなので、実店舗を見たことがあるという人も多いだろう。

もともと、日本ラーメン科学研究所の冷凍ラーメンは、「本当においしいラーメンを誰もがお家で手軽に食べられるようにしたい」という思いで開発された。この「本当においしいラーメン」の定義は「店でしか食べられないレベルのラーメン」で、ブランド側としては、自宅のラーメンと店のラーメンでは、缶コーヒーとドリップコーヒーくらいの差があると考えていたのだという。言われてみれば、確かに同じ"コーヒー"という名がつく飲み物でも、その味わいはまったく別物である。

日本ラーメン科学研究所は、ラーメンにおける自宅と店の壁をぶっ壊すべく、ラーメン界屈指の研究者たちに声をかけ、膨大なデータと機器分析を駆使し、何度となく試作を重ねて至高の一杯にたどり着いたのだという。

何はともあれ、さっそく作ってみよう。

今回実食するのは「醤油の黄金比」と「豚骨の黄金比」(それぞれ1セット3食分入りで1,000円)の二種類。別売の「トッピングセット」(1セット3食分入りで1,000円)とともに味わってみたい。

1.冷凍即席麺「醤油の黄金比」を実食

じゃあ、まずは「醤油の黄金比」から作っていこう。

作り方はマジでとんでもなく簡単で、まずは360mlの水を用意し……

水を鍋に移してすぐにスープを投入し、そのまま鍋に火をかける。

スープが沸いたら麺を投下し、そのまま30秒放置。

30秒経ったら箸で麺を軽くほぐし、そのままもう2分30秒ほど中火で茹でれば出来上がり。めちゃくちゃ手軽じゃない? 鍋ひとつでできるってことは、手間としてはサッポロ一番と変わらないからね。

さらに器にラーメンを移し、トッピングの具材を乗せたら……

完成! 見た目からして完璧に店のラーメンじゃないか。

まずはスープから一口飲んでみると……。

げっ……激ウマ!!!! 嘘だろ、なんだこのウマさは! 明らかに自宅で食べられるクオリティじゃない! いわゆる"すっきり淡麗系"の味なんだけど、旨みがめちゃくちゃ強い!

出汁は鶏、豚、アサリのトリプルスープをベースにしており、各素材の旨みという旨みをすべて抽出し尽くしたかのような強烈な風味である。

油は100%鶏油を使用しているようで、これが豊かで芳香な風味とまろやかさの元になっているようだ。通常、家庭用のラーメンスープの場合、風味の弱い豚のラードや植物性油などを配合してコストを下げているそうだが、こちらは惜しみなく鶏油をフル使用。そりゃウマいわけだ。

醤油は濃口、薄口、生醤油など計4種類をブレンドしているということで、キリッとした香りが素晴らしく、味わいに奥行きも感じられる。

そして麺もめっちゃウマい! 北海道麦を配合しているそうで、プツプツした弾力のある食感はとても冷凍麺とは思えない。スープもよく絡んで最高である。

このラーメンは「スープで茹でる」「湯切りしない」という特徴があるが、実はこれ、即席麺のセオリーからはかなり外れているそうで、麺の開発にはかなりの試行錯誤があったようだ。

だが、結果として「スープで茹でるから麺が水っぽくならず、小麦の風味も感じやすい」「麺とスープを一緒に煮るので、味の馴染みが非常にいい」といったメリットを生み出すことに成功。ちなみに、作った麺は熟成させ、ベストなタイミングで生麺のまま冷凍しているので、我々ユーザーは最高の状態でありつけているということである。

「科学研究所」という名前は伊達ではなく、本当にめちゃくちゃ研究しているんだな~。

2.冷凍即席麺「豚骨の黄金比」を実食

続いては「豚骨の黄金比」。麺の茹で時間が2分であるということ以外、作り方は一緒だ。

これももう言葉を失うほどの出来である。自宅のテーブルが一瞬で福岡の屋台のカウンター席になったかのような錯覚を覚えるレベル。出汁は砕き豚骨、豚頭を使用。部位によって煮る時間もそれぞれ変えているそうで、濃厚で雑味のない旨み、とろりとした質感、まろやかな甘味が絶妙でたまらない。隠し味的に使われた香ばしにんにく風味油も食欲をそそる。

麺はパツパツの歯ごたえが特徴的な細麺で、濃厚な豚骨スープがよく絡む低加水で仕上げ。やっぱり豚骨ラーメンはこの細麺が一番だ。いや~、替え玉をしたくなるな~。

「日本ラーメン科学研究所」の冷凍ラーメンは、スープと麺がめちゃくちゃウマいのはもちろん、誰でも超簡単に作れて、しかも1食あたり333円(トッピングは含まない)と高コスパで、スープと麺を一緒に茹でるから最初から最後までアツアツ状態で食べられるし、全国468店舗で販売されているから買い求めやすい……などなど、その魅力を挙げればキリがない。

ぜひ一度、最寄りの「日本ラーメン科学研究所」を訪れてみてほしい。食べログなら3.6以上の評価がついていてもいいレベルだし、きっと自宅ラーメンの概念も変わるはずだ。