J.D. パワー ジャパンは8月22日、「J.D. パワー 2023年クレジットカード顧客満足度調査」の結果を発表した。同調査は5月上旬~中旬、クレジットカード会社が発行するプロパーカードを保有する7,719人を対象に、インターネットで実施した。
クレジットカード保有者7700人に4部門で調査
同調査では、「プレミアム部門」(年会費2万円以上かつ国際ブランド提供会社のカード)、「ハイステータス部門」(プレミアム部門以外の年会費1万円以上のカード)、「スタンダード部門」(年会費1万円未満のカード)、「年会費無料部門」(年会費が無料のカード)の4部門に分けて実施した。
4部門合計の総合満足度は656ポイント(1,000ポイント満点)で、前年比+6ポイント向上した。ファクター別では「会員向けサービス/特典」が+11ポイント、「クレジット機能」「手続き・サポート」がそれぞれ+8ポイント向上した。一方、「ポイントプログラム」は+3ポイントでほぼ横ばい、「年会費」は-9ポイント低下した。
部門別に見ると、プレミアム部門、ハイステータス部門、スタンダード部門では、総合満足度は前年と比べてほぼ横ばいだったが、年会費無料部門では+8ポイント向上し、業界全体の満足度を引き上げている。年会費無料部門では、「会員向けサービス/特典」、「クレジット機能」のファクターで、いずれも+10ポイント以上向上した。
クレジットカードの利用月額は平均6万8,100円
主利用カードの利用頻度を利用場面ごとに調べたところ、前年に比べて「飲食店」で「月に1~3回」の割合が増加した。「ホテル/旅館」「映画・コンサート・イベントなどのチケット」「レジャー施設」「航空券/新幹線/特急券」などのトラベル・レジャー系では、「半年に1回くらい」が増加。コロナ禍の収束により、クレジットカード利用の機会が増加していることが推察される。
月間の利用金額は6万8,100円で、前年の6万6,300円から1,800円増加した。継続意向(今後も続けて利用したい)や増額意向(利用金額を増やしていきたい)について調べると、総合満足度が高いほど、これらの意向が高い傾向にある。
継続意向と増額意向を比較すると、継続意向では、総合満足度が「700~800ポイント未満」で「そう思う」が半数以上となるが、増額意向では、総合満足度が「700~800ポイント未満」では、その割合は7%と大きく下回り、「800ポイント以上」でも3割にとどまった。
プレミアム部門1位は「JCBカード」
部門ごとの2023年クレジットカード顧客満足度No.1も発表した。プレミアム部門の1位は「JCBカード」(678ポイント)で、「クレジット機能」「ポイントプログラム」「会員向けサービス/特典」「年会費」の4ファクターで最高評価を得た。2位は「アメリカン・エキスプレス」(662ポイント)、3位は「ダイナースクラブカード」(641ポイント)だった。
ハイステータス部門1位は「エポスカード」
ハイステータス部門の1位は「エポスカード」(691ポイント)だった。「クレジット機能」「ポイントプログラム」の2ファクターで最高評価を獲得している。2位は「楽天カード」(675ポイント)、3位は「PayPayカード」(671ポイント)だった。
スタンダード部門1位は「エポスカード」
スタンダード部門は、「エポスカード」(708ポイント)が6年連続で1位を獲得した。「クレジット機能」「年会費」の2ファクターで高い評価を得ている。2位は「楽天カード」(678ポイント)、3位は「au PAY カード」(649ポイント)だった。
年会費無料部門1位は「JCBカード」
年会費無料部門の1位は「JCBカード」(685ポイント)だった。「会員向けサービス/特典」ファクターで最高評価を得ている。2位は「楽天カード」(683ポイント)、3位は「三井住友カード」(660ポイント)となった。