劇団「ハイキュー!!」旗揚げ公演の公開ゲネプロが18日に東京・品川プリンスホテル ステラボールで行われ、加藤憲史郎、若林星弥、藤林泰也、須賀健太(演出)が取材に応じた。
古舘春一氏による大人気バレーボール漫画『ハイキュー!!』を舞台化した同作。2015年から2021年まで上演されていたハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」シリーズから、新たに劇団「ハイキュー!!」として生まれ変わり、前作で主人公・日向翔陽を演じていた須賀健太を演出家に迎え、8月19日〜27日まで上演される。
主役の日向を演じる加藤は「1日1日が新しい発見だったり、新しい学びをいただける場所で、ここまで来るのもめちゃめちゃ早かったですし、すごい楽しいです」と心境を明かす。若林は「初舞台で初めてのお稽古、劇団員の方々が男子ばかりで、部活みたいな感じで楽しくできたので、個人的にすごく楽しく学びあるお稽古をさせていただいていました」、藤林は「劇団と言えるくらいのチームワークがあって、みんなが暇な時間がないくらいそれぞれのやるべきことがあって、みんなの力でできてる舞台だなと思いました」とそれぞれにカンパニーについて振り返った。
稽古の思い出を聞かれると、加藤は「バレーボールを実際にやるとなって、フライングレシーブという前に飛んでレシーブする技が本当にできなくて、毎日練習するのが大変でした」と苦笑する。さらに「稽古をし終えた後、男性キャストの中で誰の足が1番臭いかというコンテストを開いて、誰かは言えないんですけど、殿堂入りしている人ができるくらい、みんなで和気あいあいとしていました」とエピソードも披露。藤林が「その方は昨日から足の消臭クリームを塗り始めた。それくらい頑張ってる」とフォローし、加藤は「僕は優勝者ではないです」と否定していた。
一方で、加藤は「僕は緊張しいで、すぐお腹を壊すんですよ。このお仕事をいただく前の時もずっとトイレから出てこれないくらい閉じこもっていた」と明かし、「そこは誰よりも日向に似てると思います」と意外な方向からの自信を見せる。「今日はさっき行きました」と素直な加藤に、須賀は「ちゃんと報告するのもえらい」と褒めた。
作品の魅力について聞かれると、加藤は「劇団ということで、ほぼみんな常にステージの上にいて常に動き続けるくらい、劇団感もあると思いますし、何よりも高校の部活という感覚がすごく表れていると思うので、自分の青春を掘り返すというか、僕は青春ですけど……」と語り、須賀も「言える年齢だと思う。今、青春真っ只中」と16歳の加藤に感心。加藤「こんな感じだったなあって思い出せる。どの年代からも見ても楽しいなとか面白かったなと思ってもらえるのが魅力だと思います」と表した。
会見では、キャスト陣が前作シリーズである「ハイパープロジェクション演劇」をなかなか言えないというハプニングも。まず若林が「以前の、プロジェクションマッピングハイキュー」と言ってしまい、須賀が「プロジェクションマッピングだけじゃないから! テクノロジーじゃないので! “演劇”をはしょるな!」とツッコミ。さらに藤林も「ハイパープロジェクションマッピング……演劇」と間違いをごまかし、周囲は笑いに包まれる。最後に藤林が若林に「前作の作品名言って」とねだると、若林は「ハイパープロジェクションマッピング」ときっぱり。「“演劇”をはしょるなって! これからいっぱい(前作の)キャスト来るよ。タコ殴りにされるよ」とツッコむ須賀に、藤林は「すいません本当に、僕は(前作を)見させていただきました。本当に申し訳ないです」と謝罪していた。
舞台写真撮影:高橋利行