名古屋鉄道は、メイテツコムと共同開発した運転士業務用アプリを搭載したタブレット端末を8月17日から順次導入し、今年度中に築港線を除く全線で使用を開始すると発表した。おもな機能として運転士用時刻表が電子化され、従来の紙製運転士用時刻表は廃止される。

  • タブレットを用いた運転イメージ

導入台数は約500台。今後はタブレット端末に運転士用時刻表データを配信できるようになり、紙製の運転士用時刻表を携行する必要がなくなる。輸送障害発生時も、従来は運転士がダイヤをもとに手書きで紙カードに運転時刻等を書き入れていたが、今後はダウンロードデータを参照するだけで良くなり、乗務員の負担軽減や迅速な運転再開・乗客への案内につながるという。

あわせて既存の車掌用タブレット端末に搭載している情報共有アプリを運転士用タブレット端末にも搭載。現在、ワンマン列車の場合は異常などがあった際に列車無線による口頭で状況を知らせることしかできなかったが、今後は車掌が乗務していないワンマン列車でも運転士自身が撮影し、現場の写真や動画を即座に社内で共有できるようになる。

  • 運転士用時刻表の電子化(平常時)イメージ

  • 運転士用時刻表の電子化(輸送障害発生時)イメージ

  • 車掌用タブレット端末に搭載している情報共有アプリを運転士用タブレット端末にも搭載する

その他、音声翻訳アプリや筆談アプリなども搭載するとのこと。さまざまな利用者に安心して鉄道を利用してもらえる環境をめざすとしている。