日本テレビ系ドラマ『こっち向いてよ向井くん』(毎週水曜22:00~)の原作者である漫画家・ねむようこ氏が、このほど取材に応じ、主演の赤楚衛二の印象を含め、実写化の印象を語った。

  • 生田絵梨花(左)と赤楚衛二=『こっち向いてよ向井くん』8月9日放送の第5話より

■映像化で感心「漫画とは違う表現ができる媒体なんだなと」

“雰囲気よし、性格よし、仕事もできる、いいオトコ”の向井くん(赤楚衛二)が10年ぶりに恋をしようと意気込むが、素敵な女性と出会いながら“恋愛迷子”ぶりを見せるラブコメディーの同作。

自身の作品が映像化されたのを見て、「役者さんが実際にしゃべったり動いたりするっていうのは独特の生々しさやエネルギーがあって、漫画とは違う表現ができる媒体なんだなと、改めて思いました」と感想。その上で、「人間が演じているので、より身近な自分の物語として捉えられるんじゃないかなという感じがしました」といい、具体的に「漫画の中で向井くんが妄想していたところを、ドラマで面白おかしく実写にしてもらえるというのが、すごく驚きで面白かったです」と感心する。

向井くんを演じる赤楚については、「お会いしたときは本当に優しい好青年でキラキラしている感じなので、向井くんはもっとしょんぼりしてるけど大丈夫なのかなと思ったんですけど、“しょんぼり演技”もお上手で、お見事だなあと思いました」と安心したそう。また、撮影現場で赤楚と記念撮影をした際、「セルフ“こっち向いてよ”のポーズをしてくださいました」というエピソードも明かした。

個人的に好きなキャラクターは、久間田琳加が演じ、向井くんに接近したアン。「恋愛を楽しむというタイプの人で、私とは違う価値観を持っている人なんですが、それはそれで楽しそうだし、足取りの軽いところが、見ていてさわやかでいいなと思って見ています」と好感を持った。

また、藤原さくらが演じる向井くんの妹・麻美については、「結婚という制度の中で頑張ってもがいている姿に、すごく共感を持っています」とのことで、「麻美とお母さん(財前直見)の感じは見ていて気持ちがいいですね。家族として素敵だなと思うので、(映像化して)より魅力的になったなと思います」と称賛。波瑠が演じる洸稀については、「とっても自然で嫌味がなくてすごく素敵。波瑠さんが演じてくれる凛とした洸稀を見るのが毎週の楽しみです」と笑顔を見せた。

  • 藤原さくら

  • 波瑠(左)と赤楚衛二

■女性の共感得るセリフの秘けつ「溜まってきたモヤモヤを発散」

向井くんの彼女だった美和子(生田絵梨花)の「守るって、何?」など、女性の共感を得るセリフを続々と生み出すねむ氏。そこには、「今まで生きてきた中で、自分の中で溜まってきたモヤモヤを、ここで発散しようみたいなところも少しあります。自分のものもそうだし、周りの友人・知人たちが持っているモヤモヤとか怒りみたいなものも、源になっているのかなっていう感じはします」と明かした。

きょう9日放送の第5話は、再び恋愛迷子になった向井くんが、久しぶりに参加した学生時代のサークル仲間との飲み会で、忘れられない元カノ・美和子(生田絵梨花)と10年ぶりに再会するが、今後のドラマの展開について、「向井くんがドラマの中でどういう形の幸せをつかんでいくのか、すごく楽しみにしています」と期待。

また、「私自身、まだ漫画で描いている途中の洸稀ちゃんと環田さん(市原隼人)の関係がどうなっていくのかも気になります」と、ドラマオリジナルのストーリーを心待ちにしていた。