■初選抜で心境にも変化「もうワンステップ……」

――今作に掲載されるインタビューではご自身の半生を振り返っていますが、乃木坂46に加入してから田村さんにとっての最大の転機はいつになりますか?

やっぱり26thシングル「僕は僕を好きになる」で初めて選抜に入ったとき。活動の幅が広がったこともそうですが、家族がすごく喜んでくれたことも大きくて、その喜びを見て「もっともっとがんばろう」と改めて前向きな気持ちにもなれました。そして、ファンの皆さんも、「音楽番組などに出ている姿を見ることができてすごく嬉しい」と一緒に喜んでくれたので、もうワンステップがんばろうって思えた瞬間でした。

――選抜に入って、環境だけでなく心境も大きく変わってきたと。

そうですね。環境でいうと、最初に24thシングル「夜明けまで強がらなくてもいい」で、遠藤さくらちゃん、賀喜遥香ちゃん、筒井あやめちゃんの3人が選抜に入って、先輩と一緒に活動してたんですけど、他の4期生は、まだ4期生だけでの活動が多かったんです。ちょうど私が選抜に入ってたときぐらいから徐々にグループ全体での活動が増えてきたので、4期生だけの輪から先輩方と一緒に活動する場が増えたという意味でも、大きな変化があった瞬間かもしれません。

――ある意味、“乃木坂46の4期生”ではなく、“乃木坂46”として活動し始めた瞬間でもあるんですね。

4期生だけで音楽番組に出させていただいたりもしていて、それはとてもありがたかったんですが、先輩方との活動が増えてきて、本当の意味で“乃木坂46にやっとなれた”みたいな雰囲気は、4期生のみんな感じていたんじゃないかな……。だから、私としてもですが、同じく4期生全体としても転機だったのかなと思っています。

■4期生最年長として担うグループの雰囲気作り

――グループ全体としては初期から乃木坂46を支えてきた1期生、2期生の先輩方が全員卒業し、新体制としての活動が始まっていると思います。4期生の最年長である田村さんは、活動する上で意識の変化はありますか?

先輩方が卒業されて、新しい環境になって不安に思う感情っていろんな場面で少なからずあると思いますし、それはメンバーはもちろん、ファンの皆さんにとっても同じ。そういうところで、少しでも明るくできたらいいな。雰囲気はすごく大事だと思うので、私はどんなときも常に明るい空気を出していきたいなということは意識しています。

また、3期生さんを支えられる存在になりたいですし、5期生のみんなのことを引っ張っていける存在でいたい。3期生さんにとっては近い後輩でもありますし、5期生にとっては近い先輩でもあるから、気持ちも汲み取っていけるようになりたいです。

――グループのお話を伺いましたが、乃木坂46はソロでもお仕事をしている方が多くいらっしゃいます。個人としては、これからどんなことに挑戦したいですか?

加入5年目になっても、まだまだやったことのない仕事って本当にたくさんあるんです。最近では、舞台『たぶんこれ銀河鉄道の夜』に出演させていただいて、演技にも興味が出てきています。挙げたらキリがないくらい色んなことに興味があって、まだまだやれていないことだらけなので、もっといろんなことにチャレンジしたいです。

1つ挙げるとするなら、加入当時から声を褒めていただくことが多かったので、やっぱり声を使ったお仕事をやってみたい。以前やらせていただいた朗読劇『女優探偵 〜ロミオとジュリエット殺人事件〜』や、ラジオにもまた挑戦できたら嬉しいです。グループの中でもナレーションなどの声のお仕事はあると思うので、そういうところから徐々に幅を広げられるようにがんばります!

■田村真佑
1999年1月12日生まれ。埼玉出身。2018年に行われた「坂道合同オーディション」に合格し、乃木坂46に4期生の最年長として加入した。2021年1月発売の26thシングル「僕は僕を好きになる」で初選抜、2022年8月発売の30thシングル「好きというのはロックだぜ!」で初の福神メンバー入りを果たした。8月1日に1st写真集『恋に落ちた瞬間』(ワニブックス)を発売。