キリンビバレッジは、「キリン 午後の紅茶」から新シリーズ“TEA SELECTION(ティーセレクション)”を立ち上げ、その第一弾として「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION アールグレイアイスティー」を7月11日より期間限定で発売します。“上質な休息時間”をキーワードとした新シリーズの開発背景や、新商品のこだわりなどを担当者に聞いてみました。

  • 7月11日より販売開始となる「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION アールグレイアイスティー」

定番とは違う? ゼロベースから商品開発を行なった新シリーズ

「午後の紅茶」といえば、定番のストレートティー、レモンティー、ミルクティーを思い浮かべる人も多いはず。2011年には「午後の紅茶 おいしい無糖」を発売するなど、さまざまな個性を持った紅茶商品が登場しています。

今回発売されるTEA SELECTIONシリーズは、おいしい紅茶で“上質な休息時間”を楽しんでほしいという思いから、茶葉を厳選しブレンドした商品。TEA SELECTIONシリーズ第1弾となる「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION アールグレイアイスティー」は、3種類のスリランカ産茶葉を使用することで、爽やかな柑橘の香りと豊かな紅茶の味わいが楽しめる無糖のアイスティーです。

  • キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION アールグレイアイスティー(187円)

上質な紅茶の体験を届けるために、新シリーズはゼロベースから商品を作り上げたのだそう。そこで開発の背景や商品のこだわりについて、キリンビバレッジ マーケティング部 ブランド担当 主務の大竹野氏と商品開発研究所 飲料開発担当の赤澤氏にお話を伺いました。

  • 左:商品開発研究所 飲料開発担当 赤澤みなみ氏、右:マーケティング部 ブランド担当 主務 大竹野晋平氏

新シリーズ立ち上げのきっかけは?

大竹野氏によると、38年の歴史がある「午後の紅茶」は、今年ブランド戦略を見直し、立ち上げ当時に掲げていた“紅茶をデイリーに楽しんでいただきたい”という思いに加え、“紅茶文化をもう一度広げていく”ということをビジョンに設定。すでに支持されている定番ラインや「おいしい無糖」だけではなく、象徴的なものを必要と考えたことから、上質な休息時間や紅茶本来の価値を届けるための新シリーズとしてTEA SELECTIONが立ち上がりました。

茶葉の配合にこだわり、数%の割合で比率を調整

昨年の夏頃から本製品の商品開発をスタートし、上質な紅茶の体験と夏に飲みたくなる味わいを実現するために、赤澤氏は目指す味覚のイメージを考案。“飲む瞬間のさわやかな柑橘の香り”、“それに折り重なる華やかな香りと優雅な味わい”、“爽快な香りが通り抜け、気持ちまでリフレッシュな余韻へ運ばれる味わい”の3つで“上質な休息時間”を表現できないか考えたのだそうです。

イメージを実現化するために、まずは茶葉の配合からスタート。各産地の茶葉をさまざまな抽出方法で試飲を繰り返した中には、現在の「午後の紅茶」で使用しているスリランカ産の茶葉もありました。

  • 4種の茶葉のイメージ

「午後の紅茶 ミルクティー」で使用されている“キャンディ茶葉”は、甘くマイルドで渋みも少ないライトな味わい。「午後の紅茶 ストレートティー」で使用される“ディンブラ茶葉”は、優雅で華やかな香りが特徴で、水色・香り・味のバランスが取れた様々な引用方法で楽しめます。「午後の紅茶 レモンティー」で使用される“ヌワラエリア茶葉”は緑茶のような爽快な渋みと切れ味、「午後の紅茶 おいしい無糖 ミルクティー」で使用される“ウバ茶”は、爽快な鋭い渋みとコクのある味わい、バラや蜂蜜のような重厚な香りとミントに似た爽やかな香りが特徴なのだそうです。

まずはキャンディー茶葉とディンブラ茶葉を合わせてみると、紅茶感は感じられながらもやや味わいが強く、すっきり感が不足していたといいます。続いてヌワラエリア茶葉とウバ茶葉を合わせてみると、すっきり感は設計通りだったものの、渋さが際立ち味わいが薄く感じられてしまうことから、2つの組み合わせを掛け合わすことで、すっきり感と紅茶感の両立を目指したのだそう。そこで選ばれたのはキャンディ茶葉、ディンブラ茶葉、ウバ茶葉の3種類。それぞれの茶葉の良さを活かす比率を追い求めた結果、キャンディ茶葉:65%、ディンブラ茶葉:25%、ウバ茶葉:10%とベストな配合比率が完成しました。

キャンディ茶葉:65%によってすっきりとした紅茶の味わいを表現し、ディンブラ茶葉:25%は柑橘を立たせる華やかな香りに、ウバ茶葉:10%は清涼な香りのアクセントとなり、開発当初にイメージしていた味覚を実現できたと話してくれました。

「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION アールグレイアイスティー」に合うおすすめのスイーツ

フードペアリングの概念で同じ香りを持つ食べ物とはあの相性が良いという考えから赤澤氏が選んだものはレモンチョコレートケーキ。

  • レモンチョコレートケーキとのペアリング

アールグレイアイスティーの柑橘の爽やかな香りとレモン、アールグレイアイスティーのスパイシーな味わいとチョコレートのスパイシーさが似ていることからレモンチョコレートケーキを選んだのだそうです。

実際に食べてみると、甘酸っぱいレモンチョコレートケーキとさっぱりと爽やかなアールグレイアイスティーの相性は抜群。どちらの旨さも引き立てながら、アールグレイアイスティーが後味をすっきりとさせてくれます。洋菓子との相性が良いことは想像がついていたものの、特徴が似ているもの同士のペアリングは、より充実した休息時間を与えてくれました。

続いては、和と洋が融合したネオどら焼きとのペアリング。しっかりとした甘さのあんことふんわりとした甘さのクリームが掛け合わさったネオどら焼きとの相性とは……。

  • クリームの入ったネオどら焼き

実際に試してみると、ネオどら焼きの甘みの余韻とアールグレイアイスティーのスーッとした爽やかさが絶妙に合いました。ネオどら焼きの甘さで満足感を得られ、アールグレイアイスティーのすっきりとした味わいでリフレッシュも叶うので、まさに大満足の休息時間を得られるペアリングです。

くすんだ水色のパッケージは、上質であらゆるシーンに馴染みやすく、あえてカバンに入れずに持ち歩きたくなるデザイン。幅広い世代に愛される「午後の紅茶」ですが、特にアールグレイアイスティーは、若い女性に届けていきたいと大竹野氏は語りました。

今後TEA SELECTIONシリーズは第二弾、第三弾という形で続々と展開を予定しているのだそう。猛暑日が予想されるこれからの時期に、リフレッシュとして取り入れてみてはいかがでしょうか?