2023年7月8日から放送開始される新番組『ウルトラマンブレーザー』は、蕨野友也演じるヒルマ ゲントが隊長を務める特殊怪獣対応分遣隊「SKaRD(スカード)」が、頻繁に出現する巨大怪獣が巻き起こす数々の災害を防ぎ、人々を守るため戦う物語である。SKaRDには主力巨大兵器として、特戦獣「アースガロン」が配備され、各分野のエキスパートである隊員たちが怪獣の特性を分析し、的確な作戦を立て、迅速に実行するのだという。
放送開始記念インタビュー、今回はSKaRD隊員・アオベ エミを演じる搗宮姫奈が登場。諜報活動のスペシャリストであるエミは、怪獣対策のため各地に潜入し、情報収集を行う重要な役割を担っている。潜入捜査のためさまざまな人物へ扮装し、優れた身体能力をフルに活かして戦闘任務も行うエミを演じるのは、モデル・俳優として活躍する搗宮姫奈。クールさと元気さの両方の魅力を兼ねそなえる搗宮に『ウルトラマンブレーザー』の注目ポイントと、共に戦うSKaRDの仲間やゲント隊長役・蕨野友也への思いを訊いた。
――搗宮さんが”ウルトラマン”と聞いて最初に思い浮かべるのは、どんなイメージでしょうか。
私は子どものころ、テレビでウルトラマンを観たことはなかったのですが、おじいちゃんが車の中でウルトラマンシリーズの主題歌集をよく流してくれて、ドラマは知らないのに主題歌だけ聴いていた思い出があります。中でも『ウルトラセブン』(1967年)の主題歌が好きでした。ですからウルトラマンと聞いてイメージするのは、あのカッコいい「歌」ですね。
――アオベ エミ隊員役はオーディションで決まったそうですが、現場では何か合格する「手ごたえ」を感じたりしましたか。
いや~、オーディションの日は自分でも空回りしていたというか、うまく行かなかったなという記憶しかないんです。もう、絶対受かりたいと思って、すごく気合いを入れて臨んだだけに、残念な気持ちになっていたんですけど、「決まったよ」と報せがあったときはもう、信じられないという驚きでいっぱいで、後から喜びの感情がやってきました(笑)。
――エミの所属するSKaRD隊員の方々と共演したときの感想を聞かせてください。
初めてみなさんと顔合わせをしたときはわからなかったのですが、撮影が始まるとすぐに「みんな、役のまんまだな」って思いました(笑)。ゲント隊長の蕨野(友也)さんや、テルアキ副隊長の伊藤(祐輝)さんはキャラクターに「寄せていく」タイプの役者さんですし、ヤスノブ役の(梶原)颯くんやアンリ役の(内藤)好美ちゃんは普段からずっと役そのもののキャラクターなんです。
――搗宮さんを含め、みなさん普段の姿と役柄との境目がほとんどない感じなのですか。
ないんです。田口清隆監督からうかがった話だと、関西出身の颯くんが自然に演技できるよう、ヤスノブも関西弁を話すようキャラ設定を変えていったそうですから。
――まさに役者さんありきで、キャラを「アテ書き」されたというわけですね。それでは、搗宮さんとエミ隊員も同じようなキャラクターなのでしょうか。
まさに、台本を読んでいると「エミと自分は、すべてが似てるかな」って思います。田口監督に「なんで私がエミ隊員に決まったのですか」とお尋ねしたら「クールでしっかりしている面と、明るく元気な面の“二面性”があるから」と言われたことがありました。オーディションのときはわりと「明るい」ところばかりをお見せしていたはずなのですが、監督は私の「別の一面」を感じ取っていたそうです(笑)。エミもまた、サバサバして明るい普段の「陽」の部分と、潜入捜査のため違う人間に扮するときの「陰」の部分を使い分けています。どちらも自分の一面ですし、ナチュラルに演じられたと思っています。
――「巨大怪獣」に対し、リアクションをしたりする特撮作品ならではの演技について、やってみていかがでしたか。
すごく難しかったですね。目の前に現れている怪獣をどれだけ「具体的」な存在としてイメージできるか、それが私の演技のリアリティにかかわってくると思いますから……。
――「今出てきたのはこんな怪獣」というように、事前に怪獣のデザインや写真を見せてもらえたりするのでしょうか。
見せてもらえます! 監督やスタッフさんはどんな怪獣なのか、イメージを共有しているので、もし私たちが怪獣との絡みでわからない部分があったら、スタッフさんから「この場面では、怪獣がこういう角度で入ってきて、こんな攻撃をするよ」って、細部まで鮮明なイメージを伝えてくれるので、とてもスムーズに撮影が進みました。