ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計106万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

「頭のいい人」はやっている! コミュニケーションの極意がわかる本

6月、堂々のランキング1位は『頭のいい人が話す前に考えていること』(安達裕哉、ダイヤモンド社)です。

あなたは恋人とショッピングに出かけたとします。そのとき「青と白の服、どちらがいい?」と聞かれたらどう答えますか?「青が似合うと思うよ」「白がいいんじゃない?」と何気なく返してしまいそうですが、「頭のいい人」の答えは「白と青、それぞれ、どこがいいと思ったの?」。

本書によると、人は「自分のことをちゃんと考えてくれる人」を信頼するとのこと。よかれと思ってアドバイスしたのに、嫌な顔をされてしまったことはありませんか? 相手に好感を持ってもらうためには、自分の意見をストレートにぶつけたり、知識をひけらかしたりするのはNG。相手の立場に立って、ちゃんと考えて発言することが大切です。

本書には「頭のいい人」が実践するコミュニケーションの極意「7つの黄金法則」が紹介されています。「頭のよさは相手が決める」「伝わらないのは、話し方ではなく考えが足りないせい」「承認欲求を満たす側に回れ」など、ドキッとする言葉がずらり。本書を読んで、頭のいい人のコミュニケーション術をハックしてみてはいかがでしょうか。

あなたの価値が爆上がり! どこでも必要とされる人材になれる本

2位は『これから市場価値が上がる人』(北野唯我、ポプラ社)。

転職が当たり前になったいま、「自分は自社だけでなく、他の会社でも“使える”人材なのだろうか」と自分の「市場価値」が気になるビジネスパーソンは多いと思います。自分自身が市場で高い価値(=給料)を得るためには、相応の価値を提供できる人材になる必要があります。

本書によると「市場価値のあるビジネスパーソン」とは、「どこでも食べていける人」「どこに行っても必要とされる人」。新しい環境で「必要とされる人」になるには、これまで得た知識や経験を自分なりに工夫して最適化し、成果を出すことが求められます。前職で培ったスキルや経験をそのまま使おうとしても、うまくいかないのはよくあることです。

本書では、その「工夫のコツ」のほか、自分の市場価値を最大化する方法を多数紹介しています。今を生きるビジネスパーソンなら読んで損はない一冊です。

人の話、さえぎってない? 相手を無意識に「否定しない」方法

3位にランクインしたのは『否定しない習慣』(林健太郎、フォレスト出版)です。

相手が話しているのにさえぎって話し出してしまう、相手が意見を述べたときに「それもいいけどさ」と自分の意見を言ってしまう、ほかのことをしながら相手の話を聞く……、誰もが経験あるのではないでしょうか。これらはすべて「相手を否定する」行動です。

よりよい人間関係を築くには、何よりも「否定しない」ことが大切だと本書は説きます。多くの人は、頭では「相手を否定するのはよくない」と理解しているけど、無意識のうちに相手を否定しているのだそうです。そのよくある例は「よかれと思って」。例えば、部下が持ってきた企画書を「よかれと思って」真っ先にダメ出ししてしまう。上司としては「もっといいものにしてほしい」という期待からでしょうが、否定された部下は悲しいですよね。場合によっては、部下はやる気を失ってしまうかもしれません。

本書では、相手を否定しないためのマインドセットや技術を伝授。無意識だけに手ごわい「相手を否定する習慣」は、この際サクッと手放しましょう。

話題の書から、ビジネスと人生のヒントを得よう

今回は「コミュニケーションを円滑にしたい」「自分を高めたい」と願うマイナビ世代の前向きな姿が見えたランキングでした。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。6月のランキングでは、『なぜか感じがいい人の聞き方 100の習慣』(藤本梨恵子、明日香出版社)、『エレガントな毒の吐き方』(中野信子、日経BP)、『ゆるい職場』(古屋星斗、中央公論新社)、『超現実的で超具体的なお金の増やし方』(ハック大学 ぺそ、あさ出版)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。