今回は、嫌な上司の特徴や付き合い方を紹介します。

優しくて部下思いな上司が多く存在する一方で、「限界だからスルーしたい!」「どうにか仕返ししたい!」と思ってしまうような上司も存在するのが現実。

ちょっと嫌な上司との付き合い方や嫌な上司に限界を感じたときの対処法、嫌な上司へのNGな対処法まで解説しているので、今の上司の下で働くことに悩んでいる方は要チェックです。

嫌な上司の特徴9選

  • 嫌な上司の特徴

    嫌な上司の特徴を紹介します

まずは、多くの人が嫌だと感じる上司の特徴を紹介します。

仕事を押し付けてくる

本来、上司から部下へ仕事が振られることは自然なこと。上司に仕事を振られただけで、その上司を嫌うような人はあまりいませんよね。

しかし、振られた仕事が、本来は役職者が対応するような仕事だったり、明らかに上司の「面倒くさいから」という私情で押し付けられたような仕事だったり、量が明らかに多すぎたりすると、「本来は自分がやるべきではない仕事を押し付けられた」と感じて、上司を嫌いになってしまう人が多いようです。

感情的

仕事よりも自分の感情を優先させてしまう上司も、嫌だと思われる上司の特徴の一つ。イライラしているときに、部下に八つ当たりしたり、部下を無視したりと、自分の感情で部下を自由に扱えると勘違いしているような上司は嫌われます。

上司が感情的だと、部下は上司の様子を見て「今は声をかけないほうがいいかな?」と遠慮してしまい、仕事の報連相も疎かになりがちです。このように上司が感情的であると、職場の雰囲気を乱してしまい、業務に支障をきたすこともあります。

特定の人ばかりひいきする

特定の人へのひいきがあからさまだという理由で、上司のことが苦手になってしまうこともあるでしょう。

ひいきをされていない部下だけでなく、ひいきをされている部下も、周りに気を遣わなければならないのでストレスを感じることが多いようです。

上司も人間なので好きな人・嫌いな人がいるのは当然ですが、部下に対して自分の好き嫌いを露骨にする上司は嫌われても仕方ないですね。

悪口が多い

人の悪口ばかり言っている上司を見ると、部下は不快感を抱くだけでなく、「自分も見えないところでは悪口を言われているのではないか」と感じ、上司を全く信頼できないようになります。

悪口ばかり言っている上司に対して、好印象だと感じる部下はいません。

自分に甘いが人には厳しい

自分はミスばかりするのに、部下のちょっとしたミスに対しては厳しく追及するといったように、自分に甘いのに人に対しては厳しい上司は、部下から嫌われることがほとんどです。

部下の手本であるべき上司が自分にばかり甘いようであれば、部下から軽蔑されて嫌悪感を抱かれてしまうのは当然でしょう。

言動に一貫性がない

部下に対して思いつきで指示を出し、言動に一貫性がない上司は、部下から信頼されません。上司の指示がその日によってコロコロ変わったり、発言と行動が一致しなかったりすると、どの指示に従えば良いのか分からないため、「この人の下で働きたくない」と思われてしまいます。

高圧的

部下に対して怒鳴ったり嫌味を言ったり、偉そうに指示をしたりする上司は、部下から距離を置かれます。

部下を引っ張っていくはずの上司が部下を乱暴に扱っていれば、当然嫌われてしまうでしょう。

ハラスメント(セクハラ・パワハラ)をしている

セクハラやパワハラをするような上司も、部下から嫌われます。セクハラやパワハラは、部下に相当大きなストレスを与えます。パワハラやセクハラを上司にされた部下が、訴訟したり慰謝料を請求したりした前例もあります。

仕事ができない

口ばかりで行動力がなく、感情論で話を進めがちな上司は、「仕事ができない」と見なされます。 また、「何か起こると部下に責任を押し付ける」という行動も、「仕事ができない人」と思われても仕方ありません。

このような、仕事ができない上司は、当然ながら部下から尊敬されません。さらに、自分は仕事ができないのに、人の仕事に対しては上から目線で口出しをするような上司は、より嫌われてしまうでしょう。

嫌な上司への対処法・付き合い方6選

  • 嫌な上司への対処法・付き合い方

    嫌な上司への対処法について解説します

自分の上司が嫌いだとしても、仕事をする上で険悪な関係にはしたくないと思う人は多いのではないでしょうか。ここでは、嫌な上司への対処法や付き合い方を解説します。

嫌な上司の話を程良くスルーする(受け流す)

業務に関係している話以外は笑顔で受け流してしまうという方法は賢い対処法の一つ。

嫌な上司の言葉を全て真摯に受け止めていると、ストレスが溜まってしまいます。上司から言われたことについて、イライラしてしまいそうな内容は、適度に受け流すと良いでしょう。

受け流していることがバレると、関係に亀裂が入ってしまうので、笑顔で相槌を打ちながら軽く受け答えするようにしましょう。

嫌な上司とはできるだけ距離をとる

嫌な上司とは徐々に距離を置き、自分にストレスをかけないようにするのも一つの手段です。

あからさまに避けるのではなく、自然に距離を置くようにします。上司への挨拶や相槌は徹底して行い、会話をするのは仕事関連で話す必要があるときだけにしましょう。

嫌な上司には報連相を怠らない

嫌な上司とはできる限り話をしたくなくなりますが、仕事の報告・連絡・相談はきちんと行いましょう。

仕事が上手くいかなかったときに、報告を怠ったとして責任を押し付けられてしまう可能性があります。そのため、嫌な上司には特に報告・連絡・相談をしっかり行った方が良いです。

自分の担当する仕事に問題が起こりそうな場合には、早めに報告が必要です。業務が順調でも、上司に状況を定期的に報告するようにしましょう。

嫌な上司の長所を見つける

一度嫌だと感じてしまうと、相手の長所を見つけることは難しいといえます。しかし、どんな人でも短所だけでなく長所も存在します。

まずは上司の嫌だと感じている部分を言語化して、見方を変えてみましょう。例えば、こと細かくチェックをしようとしてくる上司は「面倒だな」と感じる一方で、見積書の作成や経理の処理など、誤ってはいけない仕事でのチェックで頼りになりますよね。

上司の「嫌だな」と感じる部分は、捉え方次第で長所になるかもしれません。

嫌な上司に対するNG行動3選

  • 嫌な上司に対するNG行動3選

    嫌な上司に対するNG行動

嫌いな上司に対して、自分の感情をストレートに出してしまうと、関係を悪化させて、仕事にも悪影響が出てしまいます。

ここでは、嫌な上司に対して、やってはいけない行動を紹介します。

嫌いだという態度を出してしまう

上司のことを嫌いだとしても、露骨に態度に出すことはやめましょう。挨拶や返事をしないなどの対応は、上司に不快感を与えてしまうだけでなく、社会人のマナーとしてもNGです。

露骨に嫌いだという態度を出すと、上司はあなたが自分を嫌っていると気づきます。自分のことを嫌っている人に良い印象を抱く人はいません。あなたより上の立場にある上司に敵意を持たれることになり、これは評価や査定の面でも得策ではないです。

適切な距離感を保って、関係を維持するように心がけましょう。

また、上司に挨拶や返事をしないという態度は、あなたの評判を落としかねません。 自分を守るためにも、上司に対して嫌いだという露骨な態度を示すことは、やめたほうが良いでしょう。

上司からの指示を無視する

嫌いな上司からの指示は従いたくないと感じることもあるでしょう。しかし、会社という組織において、上司からの仕事の指示に従わないというのは問題です。

上司からの仕事の指示を無視していると、あなたの評価を下げることにつながります。それが原因で問題が起こった場合、上司だけでなく他のメンバーや同僚にも迷惑をかけてしまいます。

自分の評価を下げるだけでなく周りにも迷惑をかけてしまうので、仕事の指示を無視するのはNGです。

上司の陰口を言う

社内で上司の陰口を言うと、人から人へと伝わり、本人の耳に入ってしまうことがあります。社内で陰口を言うことはやめましょう。情報はどこから漏れるか分かりません。

同じように、SNSで陰口を発信することも危険です。拡散されてしまった結果、上司や同僚に伝わってしまう可能性があります。

また、悪口を聞くことに対して、不快感を覚える人も多くいます。あなたが上司の陰口を言うことで、自分の評価を下げてしまう可能性もあります。上司の陰口を言うことでストレスを発散できても、決して根本的な解決にはなりません。

仕返しになる? 嫌な上司へのストレスが限界になった際の対処法

  • 嫌な上司へのストレスが限界を超えた場合の対処法

    嫌な上司へのストレスが限界を超えた場合の対処法

嫌な上司に対処するために、さまざまな方法を試してみても上手くいかない場合もあります。上司に対するストレスが限界になった際の対処法を紹介します。

ワークダイアリーをつけてみる

ワークダイアリーとは、仕事の成果やミスが起こったときの状況や経緯を記録したものです。主に自身の仕事ぶりを客観視して、自分の成長につなげるために使われます。

このワークダイアリーは普段の自分の仕事が記録されているため、上司からの理不尽な追及を逃れるための証拠として使えます。

また、仕事の愚痴やイライラした感情を書き出せば、ストレス解消も可能です。モヤモヤした思いを紙に書き出すと、気持ちが整理されてすっきりした気分になれます。

人事部に相談する

自分の努力だけでは上司との関係を改善できない場合、人事部に相談して問題の解決を図りましょう。上司に直接話せない内容でも、人事部であれば相談できるでしょう。

その際、上司の人格について相談するのではなく、客観的な視点で、業務に起こっている問題や上司からのストレスにより業務遂行に支障が出ていることについて相談します。人事部のような第三者から指摘してもらうことで、上司の態度を変えられる可能性があります。

また、相談内容について匿名として取り扱ってくれるのか、人事部からの具体的なフィードバックはいつもらえるのかについても確認しておきましょう。

上層部に相談をする

会社の上層部に相談する方法もあります。会社の本部や役員、本部長などの会社上層部に相談して、立場の高い人の力を借りる方法です。

役職者がパワハラやセクハラのようなハラスメント行為をしている場合、会社としても見過ごすことはできないでしょう。

会社によっては、ハラスメントの相談窓口を設けている場合があるので、そちらに相談するのも一つの手です。

部署異動を希望する

人事部や上層部に相談しても解決できない場合は、部署異動を希望しても良いでしょう。嫌な上司と離れることによって、ストレスの元凶との接触を減らせます。同じ環境で我慢していると、ストレスからあなたの体調を悪化させる可能性もあります。

また部署異動によって、自分の能力を生かせる環境に移ることも可能です。きっかけを上手く使って、良い方向へ変化しましょう。

退職・転職をする

人事部へ相談しても状況が好転しない、部署異動も叶わないという場合は、転職も視野に入れて考えることをおすすめします。

上司と合わないために転職するなんてもったいないと感じる方もいますが、人間関係が理由での転職は珍しくありません。つらい環境で仕事を続けると、仕事へのモチベーションが下がり、ストレスを溜め込んでしまいます。

ストレスで体を壊してしまうくらいなら、早めに逃げてしまうことも視野に入れておきましょう。

外部機関に頼る

パワハラ・セクハラというハラスメント行為は、被害者を精神的に追い詰める可能性のある許されない行為です。

一方パワハラやセクハラをする上司であっても、会社に必要な人材であれば、会社が庇ってしまう可能性もゼロではありません。このように人事部や会社上層部に相談しても状況が変わらない場合、外部機関に頼るという方法があります。

例えば、「ハラスメント悩み相談室」のような、無料で電話相談ができる窓口を利用することがおすすめです。2020年にいわゆる「パワハラ防止法」が施行され、企業はパワハラの防止措置を行うことが義務化されました。被害者にとって有利な環境が整いつつあるので、覚えておきましょう。

また、労働局の総合労働相談コーナーに相談するのもおすすめです。「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」に基づいて相談にのってくれて、助言や指導、あっせんを案内してくれたり、労働基準法等の法律違反の疑いがある場合は労働基準監督署等に取り次いでくれたりします。

嫌いな上司との付き合い方は慎重に

社会にはさまざまな人がいるため、自分が嫌だと感じる上司と関わらなくてはいけないこともあります。そのようなときには、この記事で紹介した対処方法を実践してみましょう。

ただし精神的な負担が大きい場合は、転職を検討したり、外部機関への相談を検討したりすることもおすすめです。辛い環境でストレスを溜めて、体調を悪化させてしまわないよう、実施しやすい最適な対処をしましょう。