俳優の市原隼人が29日、神奈川県内のスタジオで行われた日本テレビ系ドラマ『こっち向いてよ向井くん』(7月12日スタート、毎週水曜22:00~)の制作発表会見に出席し、作品へのストイックな姿勢を見せた。

  • 市原隼人

雰囲気よし、性格よし、仕事もできる、いいオトコ・向井くん(赤楚衛二)が10年ぶりに恋をしようと意気込むが、そこには素敵女子たちとの出会い、そして10年前の忘れられない元カノ(生田絵梨花)が待ち受けていた…という恋を諦めきれない恋愛迷子たちのラブストーリーの同作。市原は、向井くんの恋の相談相手・洸稀(波瑠)の同僚で、大人の恋愛を繰り広げるスマートな恋愛強者・環田和哉を演じる。

この役柄に、市原は「私自身とは真逆なところがありまして、しゃべるのも恋愛に対しても不器用なので、この作品のお客様とともに、男女の間に流れる歯がゆい駆け引きの距離感を味わいながら、学ばせていただいております。自分は、向井とはまた違ういろいろな経験を経てからこそ行き着いた、大人の恋愛の駆け引きというものを表現できるといいなと思っております」と謙虚にコメント。

“熱い男”のイメージがある市原だが、今回演じるのが“落ち着いた大人”であることについて聞かれると、「自分自身が熱いと思ったことは一度もないのでよく分かんないんですけど、僕のイメージで“落ち着いた大人”というのは、何か過去にトラウマがあって、それに引っ張られて固定概念とか価値が定着してしまったりとか、そこで留まらなきゃいけない理由があるような気がするんです。それよりも自分は生涯未完成として、いろんなものに感化されながら生きていきたいので、それが滑稽でもいいですし、笑われてもいいですし、落ち着いた大人というよりは、右往左往しながら走り回っていきたいと思います」と意欲を示した。

また、「この夏にキャストのみんなでやってみたいこと」という質問に、赤楚が「スイカ割り」、生田が「流しそうめん」、岡山天音が「花火」、藤原さくらが「バーベキュー」、波瑠が「アウトドアでカレーを食べたい」と楽しそうに答える一方、市原は「結局仕事なんで、あんまり時間がないと思うんです」と切り出し、「恋愛モノって数多くあると思うんですけど、皆さんが親しみがあるシーンも、何か挑戦的に、みんなで共に新たな恋愛ドラマというものを作っていける機会があればいいなと思ってます」と、夏という開放的な季節に浮かれない気持ちを見せた。

その流れで、「せっかく(このキャストが集まって)、もう二度と会わないから…」と、放送開始前に早くも惜しんでしまい「申し訳ない!」と釈明しながら、「どうせやるんだったら挑戦的に作品というものに向かって、存在意義というものを見つめていかないといけないんじゃないかと思いまして」と強調。直前に「バーベキューをやりたい」と言っていた藤原は思わず「すいませんでした…」と反省していた。

  • (左から)藤原さくら、岡山天音、赤楚衛二、生田絵梨花、市原隼人、波瑠