1軍でも輝けるか…阪神、ファームで躍動している6人。2軍から出場機会を求…

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 プロ野球の世界では、熾烈な一軍争いが繰り広げられる。昇格するには二軍での成績が判断材料となるだけに、ファームでの活躍が求められる。しかし、二軍で好成績を残しても、そのまま一軍で通用するとは限らないといえる。ここでは、今季ファームで躍動している阪神の選手を6人紹介したい。(今季成績は28日時点)
 
 

 

馬場皐輔

・投打:右投右打
・身長/体重:180cm/97kg
・生年月日:1995年5月18日
・経歴:仙台育英高 - 仙台大
・ドラフト:2017年ドラフト1位
 
 2021年には44試合に登板した実績を持つ馬場皐輔。今季はファームで安定感のある投球を見せるも、ここまで一軍から声がかかっていない状況だ。
 
 2017年ドラフト会議で1位指名と高い期待を受け、阪神タイガースに入団した馬場。プロ3年目の2020年にリリーフで32試合に登板し、2勝1敗9ホールド、防御率2.08の好成績を残した。
 

 
 さらに翌2021年には自己最多の44試合登板で13ホールドポイント(3勝10ホールド)をマーク。2年連続で結果を残し、ブルペンに欠かせない存在となった。
 
 しかし2022年は7試合の登板にとどまり、防御率5.14と寂しい数字に。ファームではまずまずの数字を記録したが、悔しいシーズンとなった。
 
 今季は、開幕二軍スタート。ファームでは好投を見せているが、ここまで一軍昇格はない。中堅と呼ばれる年齢を迎えているだけに、再び一軍のマウンドで躍進したい。







前川右京

・投打:左投左打
・身長/体重:176cm/86kg
・生年月日:2003年5月18日
・経歴:智弁学園高
・ドラフト:2021年ドラフト4位
 
 二軍で圧巻の数字を残し、高卒2年目にして一軍でチャンスを得ている前川右京。今季どのような成績を残すか楽しみな逸材だ。
 
 智弁学園高では、1年夏から4番打者として活躍。3年夏の甲子園では2本塁打を放ち、準優勝に大きく貢献した。世代屈指のスラッガーとの評価を受け、2021年ドラフト4位で阪神タイガースに入団。
 

 
 ルーキーイヤーはオープン戦で一軍に昇格し、いきなりマルチ安打を放つなど大器の片鱗を見せた。しかし同年はコンディション不良に悩まされ、一軍出場はなし。ファームでも21試合の出場にとどまった。
 
 高卒2年目の今季も故障で出遅れる形となったが、二軍では33試合出場で打率.359、2本塁打と傑出した数字をマーク。
 
 5月30日に一軍デビューを果たすと、6月6日の楽天戦では待望のプロ初安打を記録。その後は3番打者としてスタメン起用されるなど、レギュラーの座も見えてきている状況だ。






岡留英貴

・投打:右投右打
・身長/体重:180cm/89kg
・生年月日:1999年11月7日
・経歴:沖縄尚学高 - 亜細亜大
・ドラフト:2021年ドラフト5位
 
 ここまでのキャリアでは一軍登板経験のない岡留英貴だが、ファームで好成績を残している。
 
 亜細亜大への入学後にサイドスローへ転向すると1年秋のリーグ戦から活躍。主にリリーフとして実績を残し、2021年ドラフト5位で阪神タイガースに入団した。
 

 
 ルーキーイヤーは2度一軍昇格を果たしたが、登板機会に恵まれないままシーズンが終了。それでもファームでは36試合に登板し、2勝1敗、防御率1.54の好成績を残すなど能力の一端を示した。
 
 飛躍が期待されるプロ2年目は、初の春季キャンプ一軍メンバー入りとなったが、開幕は二軍スタートに。ファームでは中継ぎで防御率1点台と変わらぬ安定感を誇っており、23日には今季初の一軍昇格を果たした。
 
 サイドハンドから放たれるキレのあるボールが武器の岡留。プロ入り後は選手層の厚い投手陣に割り込めない状況が続いているが、今度こそデビュー登板を掴めるか。






小野寺暖

・投打:右投右打
・身長/体重:183cm/82kg
・生年月日:1998年3月17日
・経歴:京都翔英高 - 大阪商業大
・ドラフト:2019年育成選手ドラフト1位
 
 二軍では圧倒的な数字を残し続けている小野寺暖。今季は一軍での結果が求められるシーズンとなる。
 
 大阪商業大では2度のリーグMVPに輝くなど、強打の外野手として活躍した小野寺。2019年育成選手ドラフト1位で阪神タイガースに入団した。
 

 
 プロ2年目の開幕直後に支配下登録を勝ち取ると、同年は一軍で34試合に出場。しかしながら打率.179と目立つ数字を残すことはできなかった。
 
 一方、ファームでは75試合出場、打率.315、6本塁打、出塁率.391の好成績をマークし、ウエスタン・リーグ首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得。
 
 ブレイクが期待された翌2022年は、初の開幕一軍入り。代打で逆転満塁本塁打を放つ印象的な活躍を見せたが、最終的には32試合の出場にとどまり、打率.136と寂しい数字に終わった。
 
 今季は二軍で打率3割を超える好成績を残し、5月に一軍へ昇格。プロ4年目を迎えるだけに、今季こそファームを卒業して一軍定着を勝ち取りたい。







遠藤成

・投打:右投左打
・身長/体重:178cm/84kg
・生年月日:2001年9月19日
・経歴:東海大相模高
・ドラフト:2019年ドラフト4位
 
 高卒4年目の今季は、二軍で打率3割超を記録するなど大きな成長を見せている遠藤成。待望の一軍デビューに期待がかかっている。
 
 東海大相模高時代には投手兼遊撃手として活躍した遠藤。本格派右腕として知られた一方、打っては高校通算45本塁打を放つなど、抜群の野球センスを誇った。
 

 
 その後、2019年ドラフト4位で阪神タイガースに入団。プロでは内野手として勝負することになった。
 
 ルーキーイヤーは二軍で62試合に出場し、打率.157と苦しんだが、翌2021年は86試合出場で打率.235と徐々にプロへの適応を見せ始めた。
 
 2022年はフレッシュオールスターで先頭打者本塁打を記録し、優秀選手賞を獲得するなど、大舞台での強さを発揮。しかし、一軍デビューはお預けとなった。
 
 高卒4年目を迎える今季は着実なレベルアップを見せ、ここまで打率.315と大きく躍進。内野の全ポジションをこなすなどユーティリティー性も兼ね備えており、今季中の一軍昇格が待ち望まれている。







井坪陽生

・投打:右投右打
・身長/体重:177cm/86kg
・生年月日:2005年3月17日
・経歴:関東第一高
・ドラフト:2022年ドラフト3位
 
 高卒ルーキーながら一時はウエスタン・リーグで打率トップに躍り出る活躍を見せ、早くも大器の片鱗を示した井坪陽生。今後の一軍昇格が期待される存在だ。
 
 関東第一高時代の甲子園出場は無いものの、走攻守三拍子で高い評価を受け、2022年ドラフト3位で阪神タイガースに入団。
 

 
 ウエスタン・リーグでは開幕から持ち前の打棒が爆発。コンスタントに安打を放ち続け、一時は首位打者に位置するなど、強い存在感を放っている。
 
 その後も好不調の波を最小限にとどめ、ここまで打率.306、3本塁打、26打点と高卒ルーキーらしからぬ成績を残している。
 
 今季、一軍の外野陣で不動の地位を築いているのは近本光司のみで、井坪がこのまま調子を維持し続けることが出来れば、待望のデビューもそう遠くはないかもしれない。





 
【了】