ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計105.9万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

普通の人が「貯蓄1000万円」を達成するには?

5月、堂々のランキング1位は『年収300万円でもラクラク越えられる「貯蓄1000万円の壁」』(飯村久美、KADOKAWA)です。

世の中には多くのマネー本が刊行されていますが、本書は「(お金の知識のない)普通の人が、ライフスタイルを大きく変えることなく、無理なく貯められる」という良心的な一冊。本書の内容をコツコツ実践していけば、「貯蓄1000万円の壁」を越えることは十分可能なのです!

円安や物価高が進み、金利も低い今の時代、お金をただ「貯めておくだけ」では目減りしてしまう可能性が大。貯蓄を増やしたいなら「投資」はマストで始めたいところ。本書ではつみたてNISAやiDeCoなど、安全で少額から始められる投資を一から解説。また、とかくわかりにくい「投資信託」についても、「投資信託は“海苔巻き”のようなもの」とやさしく教えてくれます。

その他にも、毎日の行動習慣を見直す、住んでいる町の公共料金をチェックする、人生のロードマップを描くなど、すぐにできる施策がいっぱい。「貯蓄を少しでも増やしたい」と思う方は、ぜひ本書を手に取ってみてくださいね!

自分も相手も我慢しない! するっと気持ちを伝える方法

2位は『言いにくいことが言えるようになる伝え方』(平木典子、ディスカヴァー・トゥエンティワン)。「角を立てず、相手に嫌な思いをさせずに本意を伝えたい」と逡巡する、若いビジネスパーソンの姿が見える結果でした。

例えば、終業間近の時間に上司から「この資料の手直しをお願いできる?」と頼まれたら、どう答えますか? その日は友人との食事の予定があり、できれば定時で上がりたい。だけどこの資料は自分が作成したものであり、明日午前の会議に使う予定……。心の中は葛藤でいっぱいになりますよね。

そのようなときは、自分も相手も我慢をしない伝え方「アサーション」という手法が使えます。アサーションで大切なことは、まず「自分の気持ち」に目を向けること。自分の気持ちを抑えて「相手ファースト」になってしまうと、ストレスを溜めて相手との関係自体を悪化させてしまう危険性もあるからです。

この状況での“正解例”は、「今日はこれから友人との会食があります」と上司に伝えた上で、「明日早く出社して、会議までに仕上げるのはいかがでしょうか? 」と代替案を提案すること。こうすることでお互いが歩み寄って、ベストな解決策を見つけられるでしょう。

仕事でもプライベートでも、心地よい人間関係を築きたい人におすすめしたい一冊です。

あの人が輝いているのはなぜ? 「幸せそうな人」の密かな習慣

3位にランクインしたのは『いつも幸せそうな人の小さな習慣』(有川真由美、毎日新聞出版)です。有川真由美さんの“小さな習慣”シリーズは、マイナビ世代に大人気。前著『いつも機嫌がいい人の小さな習慣』は4月のランキングで1位でした。

本書によると「いつも幸せそうな人」とは、生まれつきの性格でもラッキーな境遇にいる人でもなく、「自分を少しだけ幸せにする習慣」を持っている人。小さな習慣をいくつも重ねていくことで、誰もが幸せそうな人になれるのです。

その習慣の一例を挙げると……
・「これ、おいしい! 」など感動したことを言葉にすること
・あたりまえのこと、偶然起きたラッキーな出来事に感謝をすること
・自分に正直でいること
・身の回りを整えて心地よい環境をつくること
・「楽な道」より「楽しそうな道」を選ぶこと

いかがでしょうか? どれも簡単そうですが、意外とできていないのではないでしょうか。本書を片手に、今日から幸せな人生を送るための”筋トレ”を始めましょう。

ビジネス書から、ビジネスのヒントを得よう

今回は「お金」「人間関係」「自分自身」と、より良い人生を願うマイナビ世代のニーズに応える本が上位を占めました。 本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。5月のランキングでは、『TEAM WORKER』(草深生馬、朝日新聞出版)、『おだやかに、シンプルに生きる』(枡野俊明、PHP研究所)、『栗山ノート』(栗山英樹、光文社)、『ChatGPT 対話型AIが生み出す未来』(古川渉一、酒井麻里子、インプレス)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。