今年で入社8年目になった堤アナ。『めざましテレビ』『めざまし8』と、朝の情報番組でメインキャスターを務めていた永島優美アナの背中を見てきただけに、自身がその立場になった今、「出役として真ん中に立たせてもらう人の空気感というものが、どれだけ周りに影響を与えるのかを、すごく感じているんです」という。

「朝の番組を、すごく楽しい環境でやらせてもらっていました。それは、谷原(章介)さんや三宅(正治)アナ、そして永島アナを筆頭に1人1人が楽しく仕事ができるような空気感を作ってくれていたのだなと、今自分がこの立場になって感じています。だからこそ出演者やスタッフも含めて、自分もそういう空気を作っていきたいし、そのために自分自身も楽しめる余裕を持っておきたいと意識しています」(堤アナ)

近藤Pは「お弁当を持って若いアナウンサーのところに入り込んだり、本番が終わるとすぐにスタッフのところに行って雑談してコミュニケーションを取ったりして、“座長”としてよくやってくれています」と感謝しながら、「一見、敷居が高い感じがするんですけど、実際は全然違っていて、立ち上がるときに『よっこいしょ』とか言っています(笑)」と、気さくな一面を紹介してくれた。

■『脱力タイムズ』は今後も意欲「さらに罪を重ねるかも(笑)」

今後の展望を聞くと、「私の中の裏テーマとして『手をつないで明日を迎えたい』というのがあるんです。見てくださっている方たちと、物理的な距離は離れていますが、同じ課題や出来事に対して一緒に向き合って考えて、温かい気持ちで希望の持てる明日を迎えたいという思いがあります。それがどんどん広がっていけばいいなと思います」と意欲を見せる堤アナ。

前任の三田友梨佳アナから、“私になろうとしなくていい。堤は堤のやり方で自分の番組を築いていけばいいから”という言葉を受け取り、「本当にありがたいです」と感謝しながら、「まだ自分のやり方が正解かどうかは分からないですが、きっと間違ってないはずだと、少しずつ自信を持ちながら向き合っています。もっともっと知識を広げて、たくさんの方々の意見を取り入れて、1人でも多くの人が明日に希望を持てるような温かい番組にしていけたらと、強く感じながら取り組んでいます」と力を込めた。

これまで、『全力!脱力タイムズ』などバラエティでも活躍してきた堤アナだが、「今後も呼んでいただけるのであれば、私はぜひやりたいです!というスタンスです。私は『脱力』でいろいろ事件を起こしている設定で、すでに今、前科数犯なのですが、さらに罪を重ねることになるかもしれません(笑)」という姿勢。

近藤Pも「報道ばかりやっているよりは、バラエティは気持ちの切り替えになるし、先日、宮司(愛海アナ『Live News イット!』メインキャスター)も『THE SECOND』のMCをやり、とても好評でした。いろいろ表現していく中で報道における見方も広がると思いますから、どんどんやってほしいですね」と、その希望を歓迎した。

●堤礼実
1993年生まれ、米カリフォルニア州出身。大妻女子大学卒業後、16年にフジテレビジョン入社。『めざましテレビ』『めざまし8』といった情報番組のほか、『みんなのKEIBA』などの競馬番組、『全力!脱力タイムズ』『KinKi Kidsのブンブブーン』などのバラエティ番組も担当。23年4月から『FNN Live News α』で月~木曜のメインキャスターを務める。

●近藤篤正
1979年生まれ、京都府出身。一橋大学卒業後、02年にフジテレビジョン入社。警視庁などで5年間の記者生活を経て、『スーパーニュース』など夕方ニュースで特集ディレクターやプログラムディレクターを担当。17年10月スタートの『THE NEWS α』で「αブランド」のニュース番組を立ち上げ、以後、『PRIME NEWS α』『Live News α』の演出・プロデュースを一手に担う。