この春新たに誕生するABCテレビ・テレビ朝日系「日曜22時」のドラマ枠。その第1弾を、女優の清野菜名が主演を務める『日曜の夜ぐらいは...』(30日スタート)が飾る。岡田惠和氏の書き下ろしとなる同作は、今年の日本アカデミー賞で優秀助演女優賞を受賞した清野、そして最優秀主演女優賞を受賞した岸井ゆきの、新人俳優賞を受賞した生見愛瑠の3人が、「人生とは、家族とは、愛とは」をテーマに友情を紡ぐハートフルストーリー。ラジオ番組をきっかけに運命的な出会いを果たした3人にある“奇跡”が起き、行き詰まっていた人生が静かに動き出していく――。今回はそんな役どころを演じる3人に、互いの印象や友情で大切にしていること、大事な仕事の前に行うことを聞いた。

  • 左から生見愛瑠、清野菜名、岸井ゆきの 撮影:泉山美代子

    左から生見愛瑠、清野菜名、岸井ゆきの 撮影:泉山美代子

■互いの魅力、真似したいところは?

――劇中では奇跡的な友情を紡いでいく3人ですが、今回共演されてお互いに素敵だなと感じるところや、真似したい、盗みたいと思うところを教えてください。

清野:私は本を読むのがあまり得意ではないので、岸井さんがよく小説を読んでいる姿を見ると、かっこいいなと憧れます。愛瑠ちゃんはいつも笑顔。疲れているときも、愛瑠ちゃんを見ているだけですごく元気をもらえる存在です。

生見:清野さんはワードセンスが素晴らしくてユーモアがあふれている方。自分にない発想を持っていて、ちょこちょこ発言することがシュールで面白いのでそこはいただきたいポイントです。岸井さんはとにかく物知り。なんでも知っていて博士みたい! その知識が羨ましいです。

岸井:清野さんとはよく植物についてお話しするので、育て方を詳しく聞きたいです。生見さんからは流行を学びたい! 私は気になった物事に関する昔の論文を読むのが好きで、昔のことだったら話せるのですが、逆にこの時代に生きている感覚をあまり持てていないので、今のことを教えてほしいです。

――生見さん、何か1つ今のトレンドを教えていただけませんか。

生見:いや、私も結構時代に逆らってるんですよ(笑)。何だろう!

清野:私、最近覚えた言葉があります。「蛙化現象」!

生見:あー! 好きな人に振り向いてもらったら興味がなくなっちゃうとか……。

清野:好きだったけど、ちょっとした言動で冷めてしまうとか……。

岸井:蛙化って何!? つまり、好きな人のことを「何か違う」って思ってすぐに嫌いになっちゃうってこと?

清野:たとえば、彼氏が小銭を探している姿を見て嫌いになっちゃうとか。

岸井:えっ!? どういうこと!?

清野&生見:(笑)。

岸井:なんで蛙なのー!?

■友情で大切にしていることは?

――(笑)。続いて、今作は3人の友情物語ということで、友達との関係で大切にしていることを教えていただけますでしょうか。

清野:レスポンスを早くすること。返事が遅くなっちゃうタイプなんです。LINEって長押しをすると内容が見られるじゃないですか。返すのを忘れないように、そうやって未読のまま残すようにしているのですが、時間が経つと返信する熱が冷めてしまって友達にもなかなか返さなくなるので、ちゃんとしないとなといつも思っています。

生見:私が大切にしていることは近況報告! 「あれ食べたよ」「これ飲んだよ」とか、どうでもいいような些細なことを話せる関係って素敵だなと思うので、常に何かを連絡し合っています。

岸井:今親友との間でフクロウを見つけることが流行っています。フクロウって、めちゃくちゃいるんですよ。

清野:えぇっ!?

岸井:あ、置物の話ね!

生見:本物だと思ってビックリした(笑)。

岸井:散歩していてフクロウを見つけると写真に撮って報告し合っています。今日もメイクさんの服の肩の部分にフクロウがいて、早速撮らせていただきました。深い意味のない、だけど楽しいやりとりをすることを大事にしています。

清野:私も同じようなことをしていたことがあります! 私は集合体恐怖症なのですが、街中で密集したものを見つけたときに敢えて写真を撮って送り合っていました。

岸井:集合体も街中にたくさんありそう!

■大事な仕事の前にしていることは?

――続いて今作が日曜日の夜に放送されるということで、1週間の仕事が始まる前に見るこのドラマが元気や勇気になるという視聴者の方もいると思います。皆さんが、大事な仕事を控えているとき自分をベストな状態にするために行っていることがあれば教えてください。

岸井:私はパックです。パックがすごく好きで、毎日違うものを使って楽しんでいるのですが、その中で高かったものを大事な日の前に使って気合いを入れています。いいものはやっぱりキュッと引き締まるんですよね。

生見:私もパック大好きです! とにかく美容オタクなので、たくさん買いだめした中から大事な日の前に使うものを決めて、それをモチベーションにしています。事前に調べておいた美容情報を大事な日の前に試してみたり。前日に新しいことをすると肌が荒れてしまったときに困るので、大事な日の3日前くらいにやっています。セラムやまつげ美容液、ヘアパックとか自宅でできることが好きで、最近は水トリートメントにハマっています。

清野:何それ! 気になる!

岸井:シャンプーの後にするんですか?

生見:韓国で流行っているのですが、シャンプーとトリートメントの間にするもので、めっちゃくっちゃ髪が変わるんですよ。オススメです!

清野:後で調べよう!

生見:教えますね!

――またトレンド情報が出てきましたね! 岸井さんは。

岸井:やっぱり人間のエネルギー源はシンプルに食事と睡眠だと思うので、大事な仕事の前にはよく食べてよく寝ることを心がけています。でも、朝から撮影があるときは前日の3時くらいまでにお腹いっぱい食べて、その後は食べない!

清野:なんで!?

岸井:私めちゃくちゃむくみやすいんです。夜までご飯を食べてしまうと次の日顔に出てしまうので。

生見:でも我慢できてえらい!

岸井:本当に大変なんです!

清野:それめっちゃ見たい! 1回その状態で現場に来てほしい!(笑)

岸井:(笑)。二重の幅もすごく広くなっちゃうんです。その代わり3時くらいまでは美味しいものやタンパク質をたくさん摂取して。早くベッドに入って早く寝るのが一番の気合い入れですね。

――では最後に清野さんから、今作の見どころについて教えてください。

清野:『日曜の夜ぐらいは...』は、嫌なことやつらいことがあっても、かけがえのない友情に出会うことでなんとか前に進めるという姿を描いたドラマです。背中を押すというよりは、支えてくれるようなあたたかい作品になっているので、日曜の夜ぐらいは何も考えず、リラックスして、この作品に癒されてくれるとうれしいです。

■清野菜名
1994年10月14日生まれ、愛知県出身。2007年デビュー。2014年映画『TOKYO TRIBE』でヒロインを演じ、第36回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。近年では、第35回日刊スポーツ映画大賞 助演女優賞、第65回ブルーリボン賞 助演女優賞、22年公開の映画『ある男』『キングダム2 遥かなる大地へ』の2作品で第46回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した。近年の出演作にドラマ『半分、青い。』、『やすらぎの郷』『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』、『神様のカルテ』、『婚姻届に判を捺しただけですが』、映画『異動辞令は音楽隊!』、『耳をすませば』、ドラマ・映画『今日から俺は!!』など。公開待機作に『キングダム 運命の炎』(7月28日公開予定)がある。
■スタイリスト/下山さつき
■衣装/ジャケット、ドレス、ブローチ、リング、イヤーカフ:UJOH
■岸井ゆきの
1992年2月11日生まれ、神奈川県出身。2009年女優デビュー。17年、映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』で映画初主演を務め、第39回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞受賞。19年『愛がなんだ』では、第11回TAMA映画祭最優秀新進女優賞ならびに第43回日本アカデミー賞新人賞を獲得、22年主演映画『ケイコ 目を澄ませて』で第96回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞、第77回毎日映画コンクール女優主演賞、第46回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した。近年の出演作に、映画『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』、『やがて海へと届く』、『神は見返りを求める』、『犬も食わねどチャーリーは笑う』、ドラマ『#家族募集します』、『恋せぬふたり』、『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』、『拾われた男 Lost Man Found』、『アトムの童』など。
■生見愛瑠
2002年3月6日生まれ、愛知県出身。『CanCam』専属モデル(小学館)。 “めるる”の愛称で親しまれ、『ヒルナンデス!』木曜日レギュラーなど、数々のTV番組に出演しながら、近年女優としても活動の幅を広げており、21年のドラマ『おしゃれの答えがわからない』でドラマ初主演を務めると、『恋です! 〜ヤンキー君と白杖ガール〜』、『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』に出演。22年公開の映画『モエカレはオレンジ色』ではヒロインを務め、第46回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。23年は映画『湯道』に出演。
■スタイリスト/伊藤ミカ、ヘアメイク/榊ひかる
■衣装/ブラウス、スカート:タエ アシダ(ジュン アシダ)、イヤーカフ:アネモネ(サンポークリエイト)、バングル:アビステ、サンダル:ダイアナ(ダイアナ 銀座本店)