伊藤園は4月27日、2023年度ブランド方針発表会を開催し、「TULLY'S COFFEE」ブランドの新作としてブラックコーヒー炭酸「TULLY'S COFFEE BLACK&SODA GASSATA」の発売を発表した。
発表会には同社マーケティング本部 副本部長の内山修二氏が登壇し、昨今のコーヒー市場の変化を踏まえた2023年度のブランド方針について語った。
ブラックコーヒーの"飲用頻度の高まり"と"飲用シーンの変化"
内山氏によると、コロナ禍で在宅ワークが増えたことに伴い、人々のコーヒー飲用頻度が上がったという。また飲用シーンの調査結果も引用し、従来多かった"朝の一杯"としての飲用に加え「休憩時」や「リラックスしたい時」に飲まれるケースが増えていると説明。ドリップ器具保有率の上昇を示すデータと併せ、より本格志向でコーヒーを嗜む人が増加しているという分析を示した。
新商品の「TULLY'S COFFEE BLACK&SODA GASSATA」は、これら市場の変化を踏まえ開発に至ったという。「本格品質のブラックコーヒーに炭酸を加えた本品の発売により、ブラックコーヒー市場に新たな風を吹き込むみたい」と内山氏は力を込めた。
酸味を抑え、甘みでごまかさない「おいしい炭酸コーヒー」をつくる難しさ
ブラックコーヒーに炭酸を加えるという、新たな飲み方の提案ともいえる本商品について内山氏は、「商品開発に着手してから完成に至るまで、重ねた試飲の回数は100や200じゃきかない」と振り返る。最も苦戦したのは「コーヒーの酸味を抑え、おいしく飲めるバランスに仕上げること」だと語った。
炭酸を加えることでコーヒーの酸味が強調されてしまい、おいしさが損なわれてしまうのだという。しかし酸味をごまかすために砂糖の甘みを加えるのではなく、あくまでも「無糖」にこだわりたい一心で、コーヒー豆の種類と炭酸ボリュームの調整を幾度となく重ね、絶妙なバランスを探ったそうだ。
お酒を飲む習慣のない人や、ノンアルが求められるシーンで選んでほしい
続いて内山氏は、近年若年層を中心に「飲酒習慣がない人」が増えていることに触れ、本商品がそういった人たちの「ほっと一息つきたい時」や「気分を上げたい時」に選ばれる、代表的な一品になったら…と展望を話した。
さらに、運転時や食事に合わせてノンアルコールを飲むシーンなど、アルコール飲料の代替品として幅広いシーンで飲んでもらえることにも期待していると声を弾ませた。
「TULLY'S COFFEE BLACK&SODA GASSATA」の楽しみ方
続いて登壇した「麦酒大学(ビールだいがく)」学長の山本祥三氏は、飲み方により味わいが大きく変わるという本商品の"おいしく飲める注ぎ方"をレクチャーした。
紹介したのは、ガッサータをグラスに2段階で注ぐ、通称「2度注ぎ」だ。
2度注ぎの注ぎ方
1.グラスの倍くらいの高さからGASSATAを注ぎ、グラスに6割ほど泡をつくる
2.泡が液体に戻るのを待つ。泡が4、液体6くらいが目安
3.泡がおさまってきたきたところでグラスを手に持ち、少し傾けながらそっと注ぐ
まるでビールをグラスに注ぐような手順だが、注いだガッサータを味見すると……味わいもまさに黒ビールを飲んでいるかのよう! 泡のまろやかさとすっきりとした深みのあるコーヒー、ほどよい炭酸のバランスが絶妙だ。そのまま飲んでもおいしいが、食事にも合いそうなのは無糖ならでは。
泡の量や注ぐ回数を変えたり、もしくは缶のまま飲むなど、それぞれ異なる味わいを楽しめるそうで、「料理にそれぞれ好みの調理法があるように、ガッサータも好みの飲み方を探してみるのがおすすめです」と山本氏は締めくくった。
「TULLY'S COFFEE BLACK&SODA GASSATA」は5月8日より発売
ブラックコーヒーの新たなおいしさを体験できる「TULLY'S COFFEE BLACK&SODA GASSATA」は、5月8日より全国で販売開始される。370mlのボトル缶で希望小売価格は176円。
また、家庭で手軽に黒泡を楽しんでもらいたいという思いから、グラスが付いたセット商品も販売するそう。370mlのボトル缶3本+オリジナル「黒泡グラス」1個がBOXに入った商品で、希望小売価格528円。数量限定販売ということなので気になる方は早めにチェックを。