女優の広瀬すずが主演を務める、映画『水は海に向かって流れる』(6月9日公開)の場面写真が26日、公開された。

  • 當真あみ

    當真あみ

同作は田島列島による同名漫画の実写化作。高校への通学のため、叔父の家に居候することになった高校1年生の直達(大西利空)は、親に黙って脱サラしたマンガ家である叔父(高良健吾)、女装の占い師(戸塚純貴)、海外を放浪する大学教授(生瀬勝久)、そしてどこか冷めていて笑わない26歳のOL榊さん(広瀬)と、曲者揃いの人物とシェアハウスで暮らすことになる。共同生活を送るうち、日々を淡々と過ごす榊さんに淡い思いを抱き始める直達だったが、「恋愛はしない」と宣言する彼女と自分との間には思いも寄らぬ因縁があった。

今回公開されたのは、直達(大西利空)の同級生・楓(當真あみ)を中心とした場面写真4点。2人は直達が見つけた捨て猫の飼い主探しと、楓がシェアハウスの住人で女装占い師・泉谷(戸塚純貴)の妹ということで仲が深まる。場面写真では、楓が密かに想いを寄せる直達と優しく見つめ合う姿や、直達が抱く飼い猫ムーを好奇心旺盛に覗き込む様子など、恋に部活に一生懸命な姿が捉えられている。

「カルピスウォーター」の14代目キャラクターに抜擢され、爽やかな笑顔が印象的な當真は、『かがみの孤城』で主演声優を務め一躍脚光を浴びた。今年はNHKドラマ『大奥』に続き、初出演となる大河ドラマ『どうする家康』で家康(松本潤)と瀬名(有村架純)の娘を演じることが発表されている。ドラマ『Get Ready!』、ZIP! 朝ドラマ『パパとなっちゃんのお弁当』と今年だけでドラマ出演作は4本、6月には本作を含め2本の映画が公開となるなど話題作への出演が続いている。しかし本格的な芝居に挑戦したのは、長編実写映画への初出演となった本作が初めてだという。

直達を巡って、広瀬演じる榊さんと恋のライバルとなる重要な役だが、役柄と同じ年齢の役者に演じてほしいという前田監督の希望で、楓役もオーディションを実施。難航していたところ当時14歳の當真と運命的な出会いを果たし、即決した。前田監督は「透明感を持った佇まい、その中に芯の強さを秘めて、真っ直ぐに相手を見る目元と声の美しさは、素晴らしい女優になる証。14歳の時に出会った宮崎あおい、高畑充希、二階堂ふみに匹敵する輝きを感じた」と大絶賛している。撮影が進むにつれ成長する當真の特に美しいと感じた部分は、ラストシーンの目元の輝きで、當真は前田監督の「楓と芯の強さを秘めている部分が似ているから、そのままでいいよ」という言葉でリラックスして演じることができたという。

當真は撮影を振り返り「広瀬さんは、私の目の前でずっと榊さんのままでいてくださって、私が上手くいかず何度もやり直したシーンにも、ずっと側でお芝居にお付き合いくださり、感情が作りやすかったです。おかげで集中力が途切れたりすることなく、演技ができたので本当に感謝しています」と語り、フレッシュな役者を広瀬などの先輩俳優がサポートし、温かい撮影現場だった様子を明かしている。

(C)2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 (C)田島列島/講談社