積水ハウスは4月20日、「5月病に関する調査(2023年)」の結果を発表した。調査は3月20日~22日、全国の20~60代の男女540名を対象に、積水ハウス 住生活研究所によるインターネット調査にて行われた。
同調査では、ゴールデンウィーク明けに「職場に行きたくない」「気力がない」など体調に変化が現れた人を「5月病」になった人として定義している。
調査の結果、2022年のゴールデンウィーク明けに体調に変化があった人は35.0%。特に「職場に行きたくない」(50.3%)、「気力がない」(45.0%)、「気分が落ち込む」(41.3%)といった症状が多いよう。
5月病の原因としては、コロナ禍前後ともに「出社のストレス」が最多であるものの、その割合は、コロナ禍を経て4.8ポイント減少。柔軟な働き方が可能になったり通勤時間の混雑が緩和されたりして、出社の負担が軽減された人がいるよう。そのほか「人間関係の変化や悩み」「ゴールデンウィーク期間中の生活習慣の変化」「早起きのストレス」も上位にあがった。
また、5月病になった人の割合を年齢別にみると、20代(43.3%)、30代(45.0%)で特に高く、50代(31.7%)でも3割近くに。勤続年数別にみても、最多は「3年以上5年未満」で61.0%を占めたことからも、5月病は若者や新入社員に限らず、誰にでも起こりえるものであると言える結果となった。
次に、マスクの着用が自由化された後の着用意向について聴取した。その結果、「屋外・屋内問わずマスクをつけたい」が最も多く35.2%。「屋外でのみマスクを外し、屋内では原則つけたい」(17.0%)、「屋外ではマスクを外し、屋内では人の密度や重症化リスクの高い人などを考慮し、シーンに合わせてマスクをつけたい」(23.3%)と回答した人も含めると、屋内でマスクを着用したいと考えている人は75.5%にのぼり、引き続き屋内でマスクを着用する理由としては、「コロナウイルス感染症の予防」(男性53.1%、女性58.3%)が最多。次いで、自由化の時期が3月であったこともあり「花粉症の予防」(同42.2%、43.5%)や「インフルエンザなどの対策(コロナ以外)」(同40.1%、37.5%)が続く結果に。
そのほか、女性は「素顔を見せたくない」(26.9%)、「表情を見られなくてすむから」(24.5%)、「肌トラブルを隠せるから」(19.4%)など、顔の気になるところを隠したりするためのひとつのツールになっているよう。
続いて、新型コロナウイルス感染症の5類移行後について「あなたの生活は変わると思いますか?」と尋ねたところ、63.7%が「変わる」と回答。特に「飲み会(食事会)が増える」(38.4%)、「旅行が増える」(36.3%)、「友人と集まる機会が増える」(34.3%)といった機会が増えることになりそう。一方、「変わらない」と考えている人は25.4%だった。
また、5類移行後の生活の変化で大変だと想定することは、「コロナウイルス感染症のリスク」(33.9%)、「コロナウイルス感染時の医療費の自己負担」(31.9%)が上位に。全体的に、昨年5月病になった人は全項目において大変だと想定している割合が高く、特に「人間関係のストレスの増加」では、全体(15.9%)よりも11.6ポイント高い結果に。
さらに、働き方、睡眠や入浴の質、家族との関係性などの項目において、満足度が高い人ほど5月病になりにくいことが明らかに。中でも、働き方において「満足」「概ね満足」と回答した人のうち26.5%が2022年に5月病になったのに対し、「少し不満」「不満」と回答した人では23.9ポイント高い50.4%が5月病になっていることが分かった。