京浜急行電鉄は21日、近年の鉄道車内における傷害事件等の発生を受け、現在使用している記録式の車内防犯カメラ装置に代えて、リアルタイムに確認できる新たな防犯カメラを2023年9月下旬から2026年度末までに全790両(2023年3月31日時点)へ導入すると発表した。
今回導入する防犯カメラシステムは、車両に通信機能を持たせたカメラを設置することにより、車内犯罪・トラブル等の際、地上側でリアルタイムに映像を確認可能に。関係部署による状況把握・確認・対応・連携が素早く行えるようになり、列車内の一層の安全性向上を図れるという。
防犯カメラシステムにAI解析機能を搭載し、防犯以外でも車内の混雑度を可視化する機能等も備えることで、ダイヤ改正などに活用してサービス向上を図るとしている。なお、取得したカメラ映像は利用者のプライバシー保護のため、法令にもとづく場合等を除き、第三者へ提供することはなく、個人情報などの取扱いについても厳重に管理を行う。防犯カメラを搭載した車両であることを周知するため、車内にステッカーも掲出する。
搭載するカメラはNTTコミュニケーションズの「IoTube model Pro.4G」(サービス名「THEASIGHT For IoTube」)で、2023年9月下旬から2027年3月末までに設置予定。全車両(2023年3月31日時点で128編成・790両)を設置対象としている。