■野球人生を漫画化すると「練習だけで10~20巻」

――もしお2人の野球人生を漫画化するとしたら、どんな作品になりそうでしょうか。

前田:高校1年生のときに甲子園に出場しましたが、あくまで先輩に連れていっていただいただけですし、2・3年生のときには敗退しているので、華やかな漫画にはならないですね。だからこそ練習シーンがめちゃくちゃ分厚く描かれるんじゃないかなと(笑)。

高岸:ハードすぎる練習がメインの漫画になりますね。試合はオマケで。

前田:朝起きて、ランニングして、っていう朝練がめちゃくちゃ長くなりそうです。

高岸:練習メニューも豊富だったので、細かく描いていくと練習だけで10巻や20巻は余裕です。

――異例の“練習漫画”が誕生しそうですね。

前田:それだけ練習して決勝で負けるというのが、渋いですよね。我ながら、こんなに練習したなら報われてほしいです(笑)。

■先輩・サンドウィッチマンのように冠番組を

――ここからはお2人のことについてもお伺いしたいのですが、高岸さんはNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』での好演が話題となったり、独立リーグ・ルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに入団し、プロ野球選手になったりと昨年大きな変化があったと思うのですが、芸人さんを始めた頃と比べて、お仕事への意識の変化はありますか。

高岸:特にはありません。もともと“応援をしたい”という思いでこの仕事を始めたので、バラエティ番組にしろ野球にしろお芝居にしろ、誰にどう勇気や元気を与えられるか、ということを第一に考えてトライしています。

――新たに生まれた目標や夢はありますか。

高岸:これまで以上に、目の前の物事にチャレンジする姿勢や、共演者さんに対しての前向きな言葉で、より多くの人の応援に繋げていきたいです。

――前田さんも、麻雀のプロを目指し始めたり、さまざまな媒体でエッセイを連載されていたりと活動の幅を広げていらっしゃいますが、仕事の向き合い方への変化はありますか。

前田:今回のように、ずっと見ていた作品に関わらせていただいたりと仕事の変化はあるのですが、たとえば毎日牛丼を食べていた人が、高級フレンチを食べることが当たり前になってしまうのはどうなんだろうと。僕らには、芸人の仕事がなくてバイトして借金もしながら生活していた時代があるのですが、そのときのことを忘れて今のありがたい状況を当たり前だと思ってはいけない。これからも調子がいいとき、悪いときは絶対あると思うので、うわつかないように、芸人を始めた頃の思いや目標が初志貫徹でぶれないようにしたいと考えています。

――そんな中でのコンビとしての目標を教えてください。

前田:事務所の先輩であるサンドウィッチマンさんを見て「芸人ってかっこいいな」と思ってこの世界に入ったので、サンドさんのように冠番組を持つことが夢の1つです。サンドさんは『M-1グランプリ』チャンピオンにも輝いているので、まだまだ足りないものだらけですがそこも頑張りたいですね。あとは「ティモンディ面白いことやってるじゃん」と皆さんに思っていただけるコンビになれたら。高校生のときにエラーで一度夢破れた人生なので、立花兄弟と一緒に頑張りたいです。彼らのほうが先に甲子園に行く夢を叶えそうですが(笑)、『2ND SEASON』の展開に負けないように邁進していきます!

■ティモンディ
1992年8月25日生まれ神奈川県出身の前田裕太と、1992年10月8日生まれ愛媛県出身の高岸宏行によるお笑いコンビ。済美高校野球部で出会い、2015年にコンビ結成。レギュラー番組に『ハレバレティモンディ』(札幌テレビ)、『LIL LEAGUEのヴィクトリーグ!』(テレビ東京)など。4月からはNHK『天才てれびくん』にMCとして出演する。愛媛・伊予観光大使(愛称:いよかん大使)、愛媛かんきつ部 キャプテン・部長(キャプテン:高岸、部長:前田)も務める。