映画『シン・仮面ライダー』に登場した現代版「サイクロン号」に熱狂したバイクファンも多いのではないだろうか。どんなバイクがベースになっている? もっと詳細に観察したい! そんな声もあるものと予想されるので、「第50回東京モーターサイクルショー」(東京ビッグサイトで3月24日~26日)で実車をじっくり確認してきた。
過去モデルをオマージュしつつ大幅リファイン
1971年にテレビ放送が始まった『仮面ライダー』シリーズ。記念すべき第1作の「仮面ライダー」は、世界征服を目論む悪の秘密結社によって改造された本郷猛が、人々の平和を守る仮面ライダーとなってショッカーに立ち向かうというストーリーだった。仮面ライダーとショッカーの怪人との戦いに当時の子供たちは熱狂し、最高視聴率は30%を超えるなど大ブームに。放送終了後も続編が次々と製作され、現在まで長く愛される人気シリーズとなっている。
そんな仮面ライダーシリーズの生誕50周年を記念する映画『シン・仮面ライダー』は現在公開中。本作は過去の特撮作品をリブートする「シン」シリーズの第3弾でもあり、実写映画としては『シン・ゴジラ』以来7年ぶりに庵野秀明さんが監督を務めている。
ライダーシリーズでは多くのバイクが登場してきただけに、最新作ではどんなバイクが活躍するのか気になっていたモーターサイクルファンも多いことだろう。
『シン・仮面ライダー』で仮面ライダーが駆るのは「サイクロン号」。6本出しマフラーなど初代『仮面ライダー』に登場した同名バイクをオマージュした要素は多いが、その見た目は現代風に大幅リファインされている。
ベース車両となっているのはホンダ「CB650R」だ。
CB650Rは2019年にネイキッドロードスポーツモデルとして登場。スポーティーな648cc水冷4ストロークDOHC直列4気筒エンジンを搭載し、軽量化とマスの集中化によって走りの質を向上させた新世代CBに名を連ねる1台だ。
サイクロン号は外装類に大幅な変更が加えられているため一見わかりづらいが、足回りや下から顔をのぞかせるマフラーからも、ベース車両がCB650Rであることが確認できるだろう。
もともとCB650Rはノンカウルマシンだが、サイクロン号はフルカウルを装着。初代のサイクロン号が2つ目だったのに対して、新しいサイクロン号では4つ目にデザインを変更している。
なお、本機の変形前のマシンについては、同じくホンダの「CB250R」をベースに採用しているとのこと。2台のホンダマシンがベースとなる新たなサイクロン号にも注目しながら『シン・仮面ライダー』を楽しんでほしい。