ボーカルグループのゴスペラーズをモチーフにしたアニメ『アカペラ侍 ~ハモリ隊が江戸を救う!~』の新作が、フジテレビの動画配信サービス・FODやTVerなどで配信されている。
幕末の江戸の町にいた日本最古のアカペラを生み出した5人の侍「羽守隊(ハモリタイ)」が、美しい歌声で江戸の町の人々を救うというユニークなストーリーで、メンバーの村上てつや、黒沢薫、酒井雄二、北山陽一、安岡優が自ら声優を担当。もちろんその美声も披露している。
前作は、TVerの再生ランキング(アニメ)で1位に輝いたが、酒井は「名だたる王道アニメを抑えてTVerアニメランキング1位を一瞬だけ獲ったことに、作ったほうもひっくり返りました(笑)。観たほうも面白がって、存在しない文献を作ってみたり絵を描いたり、空想歴史冗談を一緒になって楽しんでくれているようです。これは予想を上回る反響でした」と振り返る。
その好評を受けての今回の配信決定に、安岡は「脚本家でもあるプロデューサーによる、あふれんばかりの熱意、愛情、悪ノリが続編を実現させました! 兄弟それぞれのキャラも立ってきたし、お約束のようなやり取りも定着してきました。もう好きにしてくれという気持ちで、楽しんでやらせていただきましたよ」と臨んだそうで、「奇想天外な空想歴史音楽アニメ『アカペラ侍』、何やらまだまだ続く予感がします」と期待を寄せた。
新たに配信されている第3話(前・後編)「華麗に羽守隊の巻」には山寺宏一、第4話(※後編は30日配信開始)「もののけと羽守隊の巻」には佐藤拓也というプロの声優がゲスト出演しており、北山は「今回も素晴らしい豪華ゲストに来ていただき、皆で『ありがたいねえ』『うれしいねえ』と喜んでいました」と現場の様子を紹介。一方で佐藤のほうも、勢ぞろいしたゴスペラーズに、「高校生の時の自分に教えてやりたい。叫んでいいすか……うわー!ゴスペラーズだー!!!!!」と喜んでいたそうで、それが「とても印象的でした」という。
そんな新作の第3話の見どころについて、黒沢は「山寺さんの藩歌『八戸藩数え歌』(アカペラ1テイク)。益次郎の劇画顔。仲間で華麗丼を盛り上げる優しさ。そして赤平藩歌のウルトラマン味」と予告。
第4話について、村上は「今まで以上に歌唄シーンが多く、その制作にもたっぷり時間をかけました。『アカペラ侍』ファンの皆様だけではなく“アカペラ”ファンの方々にも楽しんでいただけるはずと自負しております。もののけを相手に、羽守隊がどんな手を使って世直しを試みるかどうぞご覧くださいませ!」と呼びかけた。
あらすじは、以下の通り。
■第3話「華麗に羽守隊の巻」
江戸の町においしいものを食べに出かけた羽守隊は、めし屋の主人・一戸二三平に「各藩の郷土料理を食べてもらい大賞を決める『藩飯品評会』を開くので、閉会式で優勝した藩にまつわる歌をあかひらで歌ってほしい」と依頼される。翌日、若殿に呼ばれた羽守隊は「余の作った赤平藩歌を披露すべく赤平藩も新しい藩飯を開発して優勝してほしい」と命じられる。羽守益次郎はこれまでにない料理を開発することになる。果たして赤平藩は大賞を獲ることができるのか。
■第4話「もののけと羽守隊の巻」
江戸の町では、夜道を歩いていると突然甲高い声を発する「高い声ののもののけ」が出没し、通行人が驚いて逃げるという事件が頻発していた。羽守隊の5人は若殿に呼ばれ「高い声のもののけを退治してほしい」と命じられる。困惑する羽守隊は、髪結い床に内職に行き、客の武士から「高い声のもののけは暗闇坂で出るらしい」と聞き、暗闇坂に向かうのだったが…。